11月21日と22日の2日間、都内のホテルにて日本マイクロソフトのプライベートイベント「The Microsoft Conference 2013」が開催された。同社の製品やサービス、テクノロジを紹介するこのイベントでは、Windopws8.1を始めとする最新製品が展示されたほか、企業のIT担当者や開発者向けに80以上のセッションが設けられた。

The Microsoft Conference 2013レポート

■キーノート&デモ「我々の生活を変えるクラウドOS時代」
■Windows 8.1 概要 -さらに進化した Windows
■他では聞けない! Windows 8.1がここまでPCを変えた! あなたの常識と認識をつい破る、最新Windowsデバイス
■マイクロソフトの最新タブレット、Surfaceのすべて
■マイクロソフトの最新タブレット、Surfaceのすべて -活用&管理編

日本マイクロソフト OEM統括本部 マーケティング本部 シニアマーケティングスペシャリスト 齋藤良太氏

ここでは「他では聞けない!Windows 8.1がここまでPCを変えた!あなたの常識と認識をつい破る、最新Windowsデバイスのご紹介」のセッションをレポートする。

生産性と利便性の双方を備えたデバイスとして、マイクロソフトは「オールインワン」と「タッチパソコン」、「2in1」、「タブレット」という4つのカテゴリにPCを分類。国内外のベンダーと協力しながら開発を進めているという。

セッションには、日本マイクロソフト OEM統括本部 マーケティング本部 シニアマーケティングスペシャリストの齋藤良太氏が登壇。「近年はモバイル端末の普及により、ユーザーが求める環境にも変化が現われた。PCの持つ高い生産性とモバイル端末の利便性を併せ持つデバイスが、今後は求められるようになる」と話した。

高パフォーマンスで過去の資産を利用できるPCの生産性と、長時間駆動で持ち運びやすいモバイル端末の利便性が求められる時代に

マイクロソフトが定義する、新しいPCのスタイルは4つ

Windows 8.1におけるデバイス関連での強化点ついては、HaswellやBay Trailといった最新CPUへの対応、本体サイズが8インチ~80インチまでへの対応、4K2Kなど高解像度への対応、周辺機器との連携強化という4つが、主なポイントであると説明。それぞれの具体例として、Instand Go(Connected Standby)の紹介やMiracastのデモなどが行なわれた。

デバイス面におけるWindows 8.1の主な強化ポイント

Windows 7(上)と、Instand Go(Connected Standby)に対応したWindows 8.1(下)のアイドル時のCPU稼働率の違い。Windows 8.1ではわずかな時間しかCPUが稼働していないことが分かる

PCの映像をワイヤレスでディスプレイに転送するMiracastのデモが行なわれた

こちらはデバイス上で動作するアプリを限定できる「Assigned Access」のデモ。アカウントとアプリを紐付けることによって、利用可能なアプリを1つに限定する。デバイスを業務用のキオスク端末のように利用することが可能

セッションでは随時、日本マイクロソフト本社からのライブ中継が行なわれ、各分野のスペシャリストによって最新テクノロジが紹介された。

日本マイクロソフト OEM統括本部 エンジニアリング&サービスグループ アカウントテクニカルストラテジスト 西井雄飛氏は、Windows 8.1のあまり知られていない機能としてタッチパッドのパームリジェクション(手のひらが触れたことによる誤動作を防ぐ)機能や、ジェスチャー機能、4K2Kディスプレイへの対応、WindowsストアアプリのAPI強化によってアプリ開発が容易になったことなどを挙げた

日本マイクロソフト OEM統括本部 エンジニアリング&サービスグループ プログラムマネージャー 大野耕児氏は、組み込み向けOSであるWindows Embedded 8.1 Industryを紹介。デスクトップアプリから起動できる「シェルランチャー」や「アプリケーションランチャー」、特定のUSBデバイスだけを利用できる「USBフィルター」、ストレージへの書き込みを制御する「ライトフィルター」などを説明した

日本マイクロソフト OEM統括本部 マーケティング本部 シニアマネージャーの竹内洋平氏は、Windows8.1を搭載した特徴的なタッチPCやオールインワンPCを紹介

日本マイクロソフト OEM統括本部 第四営業本部 アカウントエグゼクティブの毛利健氏は、Windows 8.1搭載デバイスと親和性の高いマクロソフトのサービスを紹介し、同社の「デバイス&カンパニー」としての姿勢を強調した

さらに、PCベンダー各社からリリースされているWindows 8.1の実機とともに、それぞれの特徴や想定する利用シーンなどを紹介。セッションの最後に齋藤氏は、「ユーザーの要望に応えらるデバイスをパートナー各社と協業しながら提供していきたい」と語った。

Windows 8.1搭載の8型タブレットとして紹介された4機種(写真左)。各機種の特徴やスペック、活用法などが説明された(写真右)

タブレットとしてもPCとしても使える2in1タイプのデバイスも紹介

特に富士通の「Arrows Tab Q584/H」(Arrows Tab QH55/Mの法人向けモデル)を取り上げ、実際に水没しても動作するデモが行なわれた

Windows 8.1搭載デバイスをリリースする、マイクロソフトのデバイスパートナー各社