11月20日、東京工業大学学術国際情報センター(GSIC)が開発し、2013年10月に稼働を開始したスーパーコンピュータ「TSUBAME-KFC」が、電力対実行速度性能比のランキング「The Green 500 List」と、電力対ビックデータの解析性能比のランキング「The Green Graph 500 Lis」でそれぞれ1位を獲得したことが分かった。
「TSUBAME-KFC」は、スーパーコンピュータ「TSUBAME2.0」の後継に向けたテストベッドシステム。日本電気(NEC)とNVIDIAといった国内外のメーカー協力の下で開発されている。40台のノードとそれらを接続するFDR InfiniBandネットワークでシステムを構成。各ノードは1UサーバにIntel Xeon E5-2620 v2(開発コード名:Ivy Bridge EP)を2基、Tesla K20Xを4基搭載する高密度実装となっている。
システム全体の理論ピーク演算性能は倍精度で217TFLOPS、今回1W当たり4503.17MFLOPSの演算性能で、「The Green 500 List」のトップに躍り出た。
「TSUBAME-KFC」は、スーパーコンピュータの消費電力とシステムを冷却する電力双方の削減を目標に、油性冷却溶媒液の中にシステムを浸して冷却する油浸冷却技術と、冷却塔による大気冷却の組み合わせによって低消費電力で冷却できるように設計されている。
また、2013年9月にGPUをTesla M2050からTesla K20Xへ換装し、「TSUBAME2.0」からアップデートした「TSUBAME2.5」も、1W当たり3,068.71MFLOPSの演算性能でThe Green500 Listでは6位、The TOP500 Listにおいても11位に返り咲いた。