ScanSnapシリーズが連携できるクラウドサービス

ScanSnapで読み取ったデータをローカルストレージに保存していると、基本的にPCを起動していないとデータを見られない。別の場所にあるPCを使う場合や、スマートフォン/タブレットでも閲覧したい場合、ちょっと不便だ。また、データをほかのユーザーと共有するにも手間がかかる。

そこで活用したいのが、ScanSnapのクラウド連携機能だ。ScanSnapで読み取ったデータを、各種のクラウドストレージサービスに保存できる。こうすることで、オンラインでの書類整理や、ほかのPC/スマートフォン/タブレットとのデータ同期が可能となる。どこからでも最新データにアクセスできるのに加え、データ共有が簡単に行えるので、グループでの共同作業にもぴったりだ。

ScanSnap iX500

クラウドサービスの連携機能が充実

ScanSnapでは、「Dropbox」、「SugarSync」、「Googleドキュメント」、「Evernote」、「Salesforce chatter」、「Salesforce CRM」といったクラウドサービスに対応している。今回は、オンラインストレージのDropboxとScanSnap iX500を連携する方法を紹介したい。Dropboxを例にするのは、複数デバイスとの同期機能を提供するクラウドサービスとして歴史が長く、ユーザーも多いと思うからだ。上に挙げたScanSnapと連携する各種クラウドサービスも、ScanSnap(およびScanSnap関連ソフトウェア)側の操作は、Dropboxの場合とほぼ同じである。

Dropboxは、クラウドを利用したオンラインストレージサービスの1つだ。よく使うデータをPCの「Dropbox」フォルダに保存するだけで、スマートフォンやタブレットなど各種の端末にも同期される(各デバイスにDropboxクライアントソフトウェアのインストールが必要)。ファイルの持ち運びはもちろん、バージョン管理や共有リンクの作成といった機能も装備。ScanSnapで読み取ったデータを別のPCやスマートフォン/タブレットから参照したり、ほかのユーザーに送ったりということも簡単に行える。

ScanSnap iX500でスキャンしたデータをDropboxへアップロード

さっそく、ScanSnap iX500(以下、iX500)でスキャンしたデータを、Dropboxにアップロードしてみよう。Dropboxを利用するには、アカウントの登録とクライアントソフトウェアのインストールが必要だ。これからDropboxへ登録する場合は、本記事の3ページ目を参照してほしい。Dropboxを使い始めるまでの手順を解説している。

iX500に原稿をセットして、本体のスキャンボタンを押す。クイックメニューに「Dropbox」が表示されているはずなので、これをクリック(Dropboxのクライアントソフトウェアをインストールしていれば、クイックメニューに「Dropbox」が表示される)。「Dropboxに保存」というウィンドウが開いたら、ファイル名や保存場所を確認して「保存」をクリックすれば、Dropboxのフォルダにデータが保存される。

毎回「保存」ボタンを押すのが面倒なら、「次回からこの画面を表示しない」をチェックして「保存」をクリックしよう。クイックメニューからDropboxを選ぶだけで、指定された保存フォルダにPDFファイルとして保存されるので効率的だ。

クイックメニューが表示されたら「Dropboxに保存」をクリック

ファイル名と保存先フォルダを確認し、必要なら変更して「保存」をクリックする。毎回同じ場所に保存するなら、「次回からこの画面を表示しない」にチェックを入れておくと、この作業をスキップできる

既存のスキャンデータをDropboxへアップロードするには

スキャン済みのデータをDropboxにアップロードするのはさらに簡単だ。エクスプローラ(OS XならFinder)を開いて、データをDropboxフォルダにドラッグ&ドロップするだけでよい。

iX500に付属する文書管理ソフト「ScanSnap Organizer」を利用する場合は、「アプリケーション」ボタンを押して「Dropboxに保存」を選ぶ。「Dropboxに保存」ウィンドウが開いて、Dropbox内の指定したフォルダに保存できる。

ただし「アプリケーション」ボタンを使うと、ファイルのコピーが作られる。ローカルに同じファイルが2つ作られることになるので、ScanSnap Organizerを利用するなら、「ゼロからはじめる「ScanSnap」第3回 - 付属の文書管理ソフト「ScanSnap Organizer」をマスターしよう」で紹介した「フォルダの割り当て」機能を使いたい。ScanSnap Organizer上にDropboxのフォルダを追加して、アップロードしたファイルを開いたり、ドラッグ&ドロップで好きなフォルダへ移動したりできるようになる。

「アプリケーション」ボタンから「Dropboxに保存」を選ぶ

ScanSnap Organizerの「フォルダの割り当て」機能を使って、「Dropbox」フォルダをScanSnap Organizerに追加すれば、ファイルの移動も楽になる

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