“日本刀をモチーフにした箸”という、ユニークなコンセプトで話題となっているコトブキヤの「日本刀箸」シリーズ。第6弾となる今作は、11月22日の"いい夫婦の日"にちなみ、戦国時代随一のおしどり夫婦として知られる「前田利家」とその妻「まつ」をテーマとした。この最新作を中心に、過去にリリースされた日本刀箸シリーズも振り返ってみよう。

最新作はシリーズ初の2膳セットとなる「前田利家とまつ」モデル

前田利家とまつといえば、山内一豊・千代夫妻と並び、戦国時代のおしどり夫婦としてよく知られている。この夫婦をテーマにした日本刀箸は、刀ではなく槍と長刀というシリーズ初の2膳セットとなった。利家は「大典太光世」という“天下五剣”に数えられる太刀を保有していたといわれているが、その名刀ではなく槍となったのは、やはり“槍の又佐”との異名を取るほど槍働きに優れていたからだろう。

日本刀箸第6弾 前田利家とまつ 3,500円(税抜き)

利家をイメージした槍は、穂先が十文字、太刀打(穂先直下の補強部分)が朱色と金となった豪華な雰囲気、まつをイメージした長刀は桃色と金を使った上品なものに仕上がっている。

前田家の家紋である「梅鉢紋」があしらわれた“刀架台”ならぬ“箸架台”がセットになっているのもポイント。夫婦で使うのはもちろん、両親や友人夫妻・カップルへのプレゼントとしてピッタリだ。

セットとなる刀架台。まあ、早い話が箸置きなのだが、前田家の家紋が施されるなど芸が細かい

戦国時代の英雄! それとも魔王!? 日本刀箸「織田信長」モデル

安土桃山時代を代表する武将といえば、やはり織田信長だろう。その信長をイメージした日本刀箸は、銀と赤という派手なデザインの柄を採用したものとなった。幼少期はひょうたんを腰にぶらさげ、晩年は緋色のマントをまとっていたといわれるほど派手好きな信長のイメージにピッタリの箸だ。

日本刀箸 織田信長 1,000円(税抜き)

この日本刀箸のポイントは、安土名物で合格祈願のお菓子として有名な「まけずの鍔」がコトブキヤオリジナルでデザインされていることと、織田家紋「木瓜紋」があしらわれた箸休めがセットになっていること。桶狭間の戦いでは乾坤一擲の出陣で勝ちを収め、長篠の戦いでは前代未聞の戦術で大勝を得るなど、数々の合戦に勝利してきた信長。彼にあやかり、合格祈願、スポーツの勝利祈願といった“必勝を期する節目で使う箸”として入手してみてはいかだだろうか。

まけずの鍔を模したデザインと、木瓜紋が入った箸休め

天下平定の二大立役者! 日本刀箸「豊臣秀吉」「徳川家康」モデル

信長仕様の日本刀箸があるのなら、もちろん豊臣秀吉、徳川家康のモデルもある。"戦国の三英傑"に数えられるこの3人だが、信長は志半ばで斃れているので、実質、天下平定を果たしたのは秀吉、家康の2人だ。まず秀吉の日本刀箸は、名工「粟田口吉光」作の「一期一振」。吉光は短刀ばかり鍛え、太刀はこの作品だけなのでこの名前がつけられたという。金色の鍔というのがいかにも豪奢好みの秀吉風。柄頭も黄金色に輝いている。

日本刀箸 豊臣秀吉 1,500円(税抜き)

一方、家康の日本刀箸は「ソハヤノツルギ」をモチーフ。この刀は奈良・平安時代の著名な征夷大将軍、坂上田村麻呂が所有していたといわれ、家康はその複製を愛刀にしていたという。こちらは秀吉の日本刀箸と異なり、茶色を基調にしたシックな色遣い。派手好みな秀吉に対し質実剛健な家康という、両者の違いも表れている。

日本刀箸 徳川家康 1,500円(税抜き)

なお秀吉モデルには「五三桐紋」の入った箸休めと箸袋、家康モデルには「葵紋」が入った箸休めと箸袋が付属する。

龍虎あいまみえる! 激闘、 川中島!! 日本刀箸「上杉謙信」「武田信玄」モデル

信濃国は川中島で10年以上もにらみ合った上杉謙信と武田信玄。上杉家と武田家が戦っていなければ、信長の天下はなかったといわれているほど、両家は強力だったという。その謙信と信玄をモチーフにした戦国箸は、まさに川中島の合戦。というのも、上杉家の陣には白地に「毘」の文字を染めた旗が林立し、武田家の陣には"赤備え"と呼ばれる騎馬軍団が密集、さながら紅白戦のような様相だったと想像でき、それを模したような柄の色が採用されているからだ。謙信が純白の布を行者被りにし、信玄は赤糸威(あかいとおどし)の具足を身につけていたというのも、このイメージを強調させるものだ。

日本刀箸 上杉謙信 1,500円(税抜き)

日本刀箸 武田信玄 1,500円(税抜き)

なお、謙信モデルは「鶴姫一文字」、信玄モデルは「来国長」をモチーフにし、ともにコトブキヤのオリジナルカラーで装飾されている。謙信モデルは「竹に雀紋」、信玄モデルは「武田菱紋」の入った箸袋が付属する。