日産自動車は20日、東京ビッグサイトで開催した『第43回東京モーターショー2013』において、新たな商品開発手法を取り入れた2台のコンセプトカー「アイディーエックス フリーフロー」と「アイディーエックス ニスモ」を公開した。
同社は創立80周年を迎えるにあたり、タッチスクリーンやSNSが当たり前と考え、自動車に魅力を感じていないという「ジェネレーションZ」(1990年代以降に生まれた世代)にアプローチするため、商品開発にジェネレーションZが参加できるプラットフォームを提供する「コ・クリエーション(共同創造)」を実施。今回公開された2台のコンセプトカーは、この新しい取り組みによって生み出されたクルマの未来形サンプルとして展示される。なお、「アイディーエックス」の名前は、「Identification(アイデンティティ)」の略語「ID」と、未知の変数「x」による造語が由来とのこと。
2台のアイディーエックスは、シンプルでコンパクトなセダンプロポーションを採用。フェンダーやドアパネルといったサイド構造でキャビンを中心としたセンター部分挟むようなサンドイッチ構造を採用することで、サイド面やフロントフェイスのデザインに高い自由度を与えている。インテリアの要所には「二層構造」を取り入れ、ダッシュボードやメーター、センターコンソール、フロアコンソールに必要に応じた部品を取り付けることで、様々な表情とファンクションを与えることが可能という。
アイディーエックス フリーフローは、自分や仲間がくつろげる居間のような心地よさと実用性、そしてファッション性をオリジナリティあふれる感覚でまとめ、パワートレインには燃費性能と加速性能に優れた1.2~1.5リッターのガソリンエンジンとCVT(無段変速機)を搭載する。
アイディーエックス ニスモは、レーシングカーをイメージした逆スラントノーズやカーボン製パネルが採用され、インテリアには真っ赤な「アルカンターラ」のシートや精緻な計器類などを搭載。パワートレインは、高性能な1.6リッターの直噴ターボエンジンと、6速マニュアルモードを搭載したCVTの組み合わせとなっている。