ソニーライフ・エイゴン生命保険は19日、「エイゴン・リタイアメント準備度調査2013」の結果を発表した。同調査は、1月から2月にかけて、カナダ、中国、フランス、ドイツ、ハンガリー、日本、オランダ、ポーランド、スペイン、スウェーデン、英国および米国の12ヵ国で、1万2000人の勤労者と退職者を対象としてインターネットリサーチで実施。現役世代の勤労者1万800人と退職世代1200人から回答を得た。
今日の現役世代勤労者は、退職の定義について、より柔軟で流動的な解釈をしている。大多数(64%)は、少なくとも65歳までは働き続け、退職年齢で仕事をすべて辞める伝統的な「引退の崖」を迎えるのではなく、退職年齢以降に徐々に引退していくことを計画しているという。現役世代勤労者のうち、仕事はすべて辞めて直ちに引退するという考えを持つのは3分の1(34%)に過ぎない。
しかし、この傾向には国によって大きな差がみられる。退職と同時にすべての仕事を辞めると考える現役世代勤労者は、フランスでは49%になるが、カナダでは22%、米国では23%、中国では25%と対照的。退職後もある程度働き続けるならば、退職後の収入を補完し、退職貯蓄の不足を穴埋めできるので意味が大きいという。
退職世代のうち予想より退職が遅かったのは1割未満(9%)だが、前向きな理由によることが多く、42%が仕事をする喜びのため、35%が活動的であり続けたいためとしている。国の給付が予想より少ない、あるいは、退職後の収入に不安があるなどの前向きではない理由もあったが、少数だったという。
調査結果から、ヨーロッパ、北米、アジアを通じ、退職世代も現役世代勤労者も、人生の終盤に仕事をすることを前向きに捉えており、勤労者は柔軟な退職として有給で仕事をすることを考えているとうかがえる。しかし、病気や失業で、勤労者の希望や予定や計画よりも早く退職することもあるかもしれないという。
予定より早い退職の理由は、42%が病気、23%が失業
より長く働き、退職時期を遅らせるのは最善の計画だが、残念なことに、人生には予測できない状況があり、計画から脱線してしまうこともあるという。現在の退職世代のうち、予想より早く退職したのは半数近く(49%)になる。その割合が高かったのはスペイン(64%)と英国(60%)。悪いことに、予定より早い退職の理由は前向きではないことが多く、42%が病気、23%が失業によるものだった。