財務省は20日、2013年10月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1兆907億円の赤字となり、比較可能な1979年以降、10月としては過去最大の赤字幅を記録した。赤字は16カ月連続で、過去最長を更新した。

輸出額は、前年同月比18.6%増の6兆1,045億円で、8カ月連続の増加。品目別では、自動車が同31.3%増、鉱物性燃料が同80.8%増、有機化合物が同38.37%増などとなった。

輸入額は、前年同月比26.1%増の7兆1,952億円で、12カ月連続の増加。品目別では、原粗油が同67.8%増、液化天然ガスが同39.4%増、半導体等電子部品が同50.8%増などとなった。

2013年10月分の貿易統計(速報)(出典:財務省Webサイト)

地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同月比26.4%増の1兆1,641億円、輸入額が同16.2%増の5,869億円で、5,772億円の黒字。黒字は10カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同39.0%増、自動車の部分品が同16.4%増、原動機が同19.8%増。輸入品目では、液化石油ガスが同301.5%増、科学光学機器が同29.6%増、原動機が同31.0%増となった。

対EUは、輸出額が前年同月比27.0%増の6,466億円、輸入額が同15.4%増の6,669億円で、203億円の赤字。赤字は10カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同47.5%増、鉱物性燃料が同3601.9%増、原動機が同34.2%増。輸入品目では、自動車が同47.8%増、液化天然ガスが全増、半導体等電子部品が同73.0%増となったのに対し、医薬品は同7.4%減、航空機類は同39.5%減となった。

対アジアは、輸出額が前年同月比14.9%増の3兆2,611億円、輸入額が同23.5%増の3兆3,179億円で、569億円の赤字。輸入額は過去最大、赤字は9カ月ぶりとなる。輸出品目では、有機化合物が同39.9%増、鉱物性燃料が同78.1%増、自動車が同46.5%増。輸入品目では、半導体等電子部品が同58.5%増、衣類・同付属品が同26.5%増、通信機が同25.0%増となった。

対中国は、輸出額が前年同月比21.3%増の1兆1,479億円、輸入額が同22.0%増の1兆6,543億円で、5,064億円の赤字。赤字は20カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同348.4%増、有機化合物が同56.8%増、自動車の部分品が同54.7%増。輸入品目では、衣類・同付属品が同21.8%増、通信機が同23.4%増、半導体等電子部品が同93.5%増となった。