JR東日本盛岡支社はこのほど、来年4月以降の営業運転開始を予定している新しいSL列車「SL銀河」の準備状況について公表した。

C58形239号機の復元(写真左)、客車となるキハ141系の改造(同右)が進む

蒸気機関車C58形239号機は大宮総合車両センターで復元工事が行われており、11月1日には、大阪の専門業者により、修復を終えたボイラーの台枠への取付けが実施された。現在、運転室の取付けを行っており、今後は動輪の取付けも行う。復元工事の落成は12月下旬頃の予定。落成後は高崎に回送して試運転を行い、その後、盛岡で試運転と訓練運転を行う。

「銀河鉄道の夜」を代表的なテーマとして列車全体がプロデュースされる旅客車については、郡山総合車両センターで改造工事が進められている。50系客車を改造し、気動車化したキハ141系を、内外装も含めて大規模な改造を施し、ガス灯風の照明やステンドグラス、星座のパーテーションなどで宮沢賢治の生きた大正から昭和にかけての世界観を演出。C58形239号機と同時期の落成をめざし、完成後は盛岡にて試運転と訓練運転を行う。

SL検修庫の改修・新築作業も進む(写真左は盛岡駅、右は釜石駅)

釜石駅と盛岡駅におけるSL検修庫の改修・新築作業は予定通り進捗しており、11月末頃に完成予定。遠野駅では灰処理設備が完成済みで、給水・排水・給炭設備についても11月末頃の完成を予定している。なお、「SL銀河」の試運転や営業運転開始の日程については、復元状況をみながら今後発表されるとのこと。