iPad mini RetinaディスプレイモデルのWi-Fi+Cellularモデルが11月14日よりソフトバンクとKDDIより販売開始された。現在、両社が発売中のiPad Airとあわせて、iPad mini Retinaの各モデル、各キャリアの売れ行きに注目だ。
iPad Airはソフトバンクが優勢、iPad mini Retinaはどうなる?
11月1日の発売から2週間が経過したアップルの「iPad Air」だが、Wi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルのどちらも人気を集めており、容量・カラー別のモデルによっては未だ品薄状態が続いている。家電量販店での実売データにもとづくランキングを公開している「BCNランキング」によれば、iPad Air Wi-Fi+Cellularモデルの発売後10日間の累計販売台数シェアでは、ソフトバンクが58.5%、KDDIが41.5%となり、約6:4の割合でソフトバンク版のiPad Airのほうが売れていることが明らかになったという。
ソフトバンク版とKDDI版のiPad Air Wi-Fi+Cellularモデルでは、両社とも様々なキャンペーンを実施しているが、その中で大きく異なるのが旧モデルのiPadの下取り額で、ソフトバンクの下取り額のほうが第4世代iPad Wi-Fi+Cellularモデルで9,000円、Wi-Fiモデルで約1万円高くなっている。加えて、ソフトバンクでは、4G/4G LTE対応スマートフォンを利用しているユーザーが、4G LTE対応iPadを契約すると、iPadのパケット定額料が最大2年間1,050円/月になる「タブレットセット割」を提供している。KDDIも同様にスマホとのセットでiPadを安く利用できるキャンペーンを提供しており、価格としては同等だ。なお、こうしたセット割に関しては、ソフトバンクでは3Gケータイ利用者でもお得にiPadを利用できるプランも用意されている。両社の違いは、マイナビニュースの別稿で詳しく紹介しているので一読いただきたい。
iPad Airが従来モデルと比べて軽く、薄く進化したことで、古いモデルを所有している人にとっては、ちょうど買い替えにベストなタイミングだと言え、それらのユーザーにソフトバンクの下取り額が魅力的に映ったと考えられる。
また、前述の通り、iPad Airと同時に発表された小型タブレット端末の「iPad mini Retinaディスプレイモデル」がついに発売となる。同製品は、当初「11月中に発売」とのみアナウンスされていたが、11月12日にアップル直販のオンラインストア上でWi-FiモデルのiPad mini Retinaが予告なく販売開始され、話題となった。さらに、翌13日にはソフトバンク、KDDIの各社より発表が行われ、iPad mini RetinaのWi-Fi+Cellularモデルが14日に販売開始となることが明らかになった。
このiPad mini Retinaは、約7.9インチという手頃なサイズ感が大人気となったiPad miniの第2世代目となるモデルだ。ディスプレイサイズは前モデルと同じだが、高精細なRetinaディスプレイを搭載し、解像度が大幅に向上。また、CPUも64ビットのA7プロセッサ搭載と進化している。
iPad mini Retinaの発売により注目されるのが、先に登場したiPad Airとの棲み分けだ。前モデルでは小型で軽量なiPad miniと、高精細なRetinaディスプレイを搭載した第4世代iPadという明確な違いがあったが、今回のモデルではiPad miniにもRetinaディスプレイが搭載され、iPad Airは薄型軽量化されている。ディスプレイサイズの違いはあるものの、どちらも持ち運びに便利であり、消費者にとってはiPad mini RetinaとiPad Airのどちらを買うべきか悩みそうだ。