シャープは11月14日、ロボット掃除機「COCOROBO(ココロボ) RX-V200」の報道関係者向け発表会を都内で開催した。
RX-V200は、人工知能「ココロエンジン」を搭載し、音声認識によるコミュニケーション機能を備えたロボット掃除機「ココロボ」シリーズの新モデル。
テレビやエアコン、LED照明などの電化製品のオン・オフなどを行える家電コントローラーを内蔵したほか、スマートフォン向けアプリ「ココロボ~ド」を用いた遠隔操作、ウェザーニューズ提供の気象予報を声で教えてくれるなど、スマートフォンやクラウドとの連携が強化されている。
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スマホと家電が連携すれば生活はもっと便利に
発表会ではまず、シャープ 健康・環境システム事業本部 ランドリーシステム事業部・事業部長の林一正氏が登壇。ロボット掃除機の市場が2010年度・約10万台、2011年度・約18万台、2012年度・約30万台と、いずれも前年同期比で150%超となる伸びを示していることを説明した。予測ベースでは2013年度も約45万台と150%の市場規模になる見込みだという。
この成長市場でシャープは、「人の代わりに家事をするだけでなく、人に寄り添う」(林氏)存在として、「ココロボ」シリーズを2012年6月より展開。掃除機能だけでなく、人工知能「ココロエンジン」を搭載することでコミュニケーション機能を持たせた意義を強調した。
2012年に発売された「RX-V100」と「RX-V60」の購入者を対象に行った満足度アンケートでは、RX-V100ではココロエンジンによるコミュニケーション機能やスマートフォン連携が、RX-V60では直径29.9cmというコンパクトサイズが高い評価を得られたという。一方で、RX-V100の購入者からの感想では、「会話できる言語数/内容を増やしてほしい」という声が46%あり、コミュニケーション機能に対するニーズが高いと同社では分析している。
林氏は高齢者世帯や単身世帯、共働き世帯の増加など、社会環境が変容する中で、スマートフォン保有率や家庭内無線LAN導入率が高まっているという総務省の調査を引き合いに、「スマホや家電と連携すれば、生活がもっと便利になる」と、家電製品に求められる役割が変化していることを説明した。
このような社会環境の変化に対応した新モデルがRX-V200。内蔵の家電コントローラーとスマートフォン向けアプリ「ココロボ~ド」による他の家電製品との連携、コミュニケーション機能のさらなる強化、クラウド音声サービスへの対応など、掃除機能に留まらない高機能がコンパクトボディに凝縮されている。
価格面では親しみにくい?
発表会の最後に行われた質疑応答では、コミュニケーション機能による親しみやすさを強調する同社に対し、「想定価格が13万円と、価格面では"親しみにくい"印象があるが」とユーモアを交えた質問が飛んだ。これに対してシャープでは、「『ココロボ』シリーズでは複数のラインナップが揃っているので、ほしい機能に応じて価格帯を変えてほしい」とコメントしている。