内閣府は14日、2013年7~9月期の四半期別国内総生産(GDP、季節調整済)速報を発表した。それによると、2013年7~9月期の実質GDP成長率は、前期比(2013年4~6月期)0.5%増、年率換算では1.9%増となった。

実質GDPは4四半期連続でプラス成長となったものの、成長幅は縮小した。個人消費や輸出の減速が影響したと見られる。一方、景気実感に近いとされる名目GDPの成長率は、前期比0.4%増、年率1.6%増となった。

実質GDP成長率の推移(季節調整済前期比)(出典:内閣府Webサイト)

GDPの寄与度について見ると、実質GDPは国内需要(以下、内需)が0.9%増、財貨・サービスの純輸出(輸出-輸入)が0.5%減。名目GDPは内需が1.1%増、財貨・サービスの純輸出が0.7%減となった。

項目別に見た場合、民間最終消費支出(個人消費)は、実質0.1%増(前期0.6%増)、名目0.4%増(同0.5%増)。このうち家計最終消費支出は、実質0.1%増(同0.6%増)、名目0.4%増(同0.5%増)となった。

財貨・サービスの輸出は、実質0.6%減(前期2.9%増)、名目0.8%増(同4.8%増)。財貨・サービスの輸入は、実質2.2%増(同1.7%増)、名目4.5%増(同2.9%増)となった。

民間住宅(住宅投資)は、実質2.7%増(前期0.4%増)、名目3.4%増(同1.5%増)。民間企業設備は、実質0.2%増(同1.1%増)、名目0.4%増(同1.4%増)。民間在庫品増加の成長率に対する寄与度は、実質0.4%増(同0.1%減)、名目0.3%増(同0.1%減)だった。

政府最終消費支出は、実質0.3%増(前期0.8%増)、名目0.1%増(同0.6%増)。公的固定資本形成(公共投資)は、実質6.5%増(同4.8%増)、名目6.6%増(同5.5%増)。公的在庫品増加の成長率への寄与度は、実質0.0%増(同0.0%減)、名目0.0%減(同0.0%増)となった。

総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期比0.3%減と、16四半期連続のマイナス。一方、国内需要デフレーターは同0.5%増と、2008年7~9月期以来5年ぶりにプラスに転じた。