ビー・エム・ダブリューは13日、BMWのサブ・ブランド「BMW i」による次世代モビリティの第1弾「BMW i3」「BMW i8」を発表した。
「BMW i3」は大都市向けの電動駆動のモデルとして開発され、動力源は電気モーターのみ。「BMW i8」はプラグイン・ハイブリッド・システムを搭載したプレミアム・スポーツカーだ。両モデルとも、「LifeDrive構造」と呼ばれる新たな基本構造コンセプトを採用。強度が高く、軽量なカーボン・ファイバー強化樹脂(CFRP)のパッセンジャー・セルにより、高い安全性を誇るとともに、アルミニウムと比べて30%の軽量化を実現している。「BMW i3」において、車両重量はわずか1,260kgとなった。
「BMW i8」は、シザードアと空力を強調したスタイリングで、スポーツカーらしいデザインに仕上がった。電気モーターとBMWツインパワー・ターボ・エンジンの組合せで、システム・トータル最高出力266kW/362ps、最大トルク570Nm、0-100km/h加速4.4秒を発揮する。EUテスト・サイクルにて、2.5リットル/100km(100kmを走るのに2.5リットルの燃料を消費)という低燃費も実現した。
新モデルの発表に合わせ、都内で記者会見も行われた。「BMW i」が取り組む「サステイナビリティ」(持続可能性)についても説明があった。生産工程から環境に配慮し、ドイツ・ライプツィヒの車両組立工場では、エネルギー消費量50%削減、水の消費量70%削減を達成。工場敷地内に設置された4機の風車で電力をまかなうという。
製品にも環境への配慮がなされ、「BMW i3」「BMW i8」のインテリアに廃棄物を有効活用したレザーを使用。「BMW i3」では、インテリアに使用されるプラスチックの25%がリサイクル材料または再生可能原料となる。同車の地球温暖化係数は、従来モデルと比べて約50%削減されるとのこと。ビー・エム・ダブリュー代表取締役社長のアラン・ハリス氏は、「環境への意識の高い日本市場に最も適している」と新モデルについて述べた。
「BMW i3」「BMW i8」は13日から購入希望申込みの受付が開始された。納車は「BMW i3」が2014年4月5日以降、「BMW i8」が2014年夏以降となる予定。「BMW i3」の価格は499~546万円、「BMW i8」の価格は1,917万円で、いずれも消費税8%込みの価格とされている。なお、両モデルとも、「第43回東京モーターショー2013」(東京ビッグサイトにて11月23日から一般公開)への出展が決まっている。