睡眠に満足している層は年収、資産とも高い傾向

「いい寝!フォーラム」はこのほど、「睡眠のメリットに関する意識調査」の結果を発表した。同調査は10月11日~15日にインターネット上で実施。睡眠への満足度について満足、不満と回答した20代~60代までの男女各120人、合計2,400人から回答を得た。スクリーニングで「どちらでもない」と回答した層は調査対象から除外した。

同団体は、メンバーとして自律神経の専門家である順天堂大学医学部附属 順天堂医院・教授の小林弘幸先生、脳科学と睡眠の専門家である金沢大学大学院医薬保健研究域医学系教授・医師・医学博士の櫻井武先生、睡眠コンサルタントの友野なお氏、スリープマスターの長谷川夏美氏などが参加し、質の高い睡眠を取る必要性、及び質の高い睡眠を得るための工夫や方法を啓発すべく、情報発信を行うフォーラム。

よく眠る男は収入が多く億万長者の割合も高い

働き盛りの20~40代男性に対し「昨年の個人年収」を聞いたところ、睡眠に満足している「満足層」は、睡眠に不満がある「不満層」よりも年収が高い傾向となった。各層における年収700万円以上の割合を比較すると、「満足層」が13.1%だったのに対し「不満層」は8.1%。年収1,000万円以上についても「満足層」が4.2%だったのに対し「不満層」は1.7%だった。

続いて「個人資産額」を聞いたところ、3,000万円以上の資産を持つ人は「満足層」が8.6%だったのに対し「不満層」は3.1%。1億円以上の資産を持つ人に限定しても、「満足層」(1.39%)は「不満層」(0.56%)と比較し、割合が2.5倍多かった

満足層はTOEIC800点以上を取っている人の割合が1.24倍多い

TOEICの点数(上)、肌の調子(下)ともに満足層が高い

20代30代の人に「TOEICの点数」を聞いたところ、800点以上のスコアを持つ人は「満足層」が3.1%、「不満層」が2.5%だった。また、女性に「朝の化粧ノリ」について聞いたところ、「満足層」は55.7%、「不満層」は31%が「良い(良い、まあ良い)」と答え、その比は1.79倍となった。

満足層と不満層、睡眠時間の差は41分

睡眠の満足不満足が生活の質も左右

「日々の生活に満足しているか」を聞いたところ、「満足層」では「充実している(充実している、やや充実している)」が66.8%だった。対して「不満層」は34.4%となり、1.94倍の差がみられた。

また、満足度と睡眠時間の関係を分析したところ、睡眠時間量と満足度の高さには一定の関係性があることが示唆された。睡眠時間グループ別に、満足層の割合を比較したところ、7時間以上で満足層の割合が最も高まり(72.2%)、4時間未満では最も少なくなった(5.6%)。不満層では逆の傾向が見られた。各層において平均睡眠時間を比較したところ、満足層の睡眠時間が多く、その差は41分だった。

不満層に欠けているのは「規則的な就寝・起床」「快適な布団」

睡眠に満足している人は規則的な生活傾向がある

「睡眠に対してどのようなこだわりがあるか」を聞いたところ、「不満層」は「自分にあった枕を使う」が40.1%と高いものの、その他の項目はそれほど高くない結果となった。対して「満足層」では「自分にあった枕を使う」(39.6%)、「規則的な就寝、起床時間を心がける」(34.4%)、「快適な布団を使う」(30.6%)など、寝具へのこだわりが分散していることがわかった。「規則的な就寝、起床時間を心がける」「快適な布団を使う」では「満足層」と「不満層」の選択率に差があり、この2つが睡眠の質を分けている可能性が示唆された。