記者会見に出席したアルベルト・ザッケローニ監督(後列中央)とサッカー日本代表ら

日本サッカー協会は11月11日、サッカー日本代表の新ユニフォームを発表した。新ユニフォームのコンセプトは「円陣」。これまでのブルーを基調にしつつ、イレブンがピッチで円陣を組んだ際に大きな一つの「輪」の形に見えるような、蛍光色の一本線を背面に入れたデザインとなっている。

ブルーのユニフォームの背中に、大きな円陣を描く一本線

円陣を作るための背中に毛筆で書かれた一本線は、赤みがかったネオンカラー(蛍光色)。2014年のW杯ブラジル大会において「選手とサポーターが一体となって円陣を組んで戦う」という決意を表現しているという。

新ユニフォームの前(左)と後

歴代の代表ユニフォームのDNAを受け継ぐ日本国旗

ユニフォーム左胸にあるエンブレムからは闘う11人をイメージした11本のラインが伸びる。ストッキングにも同様に11本のラインを採用した。また、エンブレムの上にある日本国旗には、歴代の代表選手たちが着用してきたユニフォームの生地を細かく砕き、新たに紡いだ糸を使用。これまでの日本代表の誇りや思いを引き継いだ国旗となっている。

エンブレムから伸びるラインと日本国旗

アディダス史上最軽量の機能性ユニフォーム

素材にもこだわっている。ユニフォームを提供したアディダスジャパンは、新ユニフォームに軽さを追求した糸「adizero la・ito(アディゼロ ラ・イト)」を新採用。このadizero la・itoによって生成されたポリエステル素材を用いることで、フットボールユニフォームとしてはアディダス史上最軽量となる90g(Lサイズ)のユニフォームを実現させたという。脇や背中、袖口などにメッシュ素材を用いることで、吸汗速乾性にも優れているのも特長だ。

遠藤「いよいよワールドカップが近づいてきたな」

発表と合わせて行われた記者会見には、サッカー男子日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督が参加。選手では、新ユニフォームを着用したガンバ大阪の遠藤保仁選手ら日本代表組やサッカー女子日本代表の宮間あや選手、フットサル日本代表の北原亘選手らが参加した。

ザッケローニ監督は、新ユニフォームに関して「個人的にとても気に入っています。素材にしても、テクノロジーが優れているので試合中の手助けになります」とコメント。さらに「我々は一つのチームですから、一つのコンセプトを共有しないといけない。(円陣による)団結という明確なキーワードもいいですね。(サッカーにおいては)個の力も大事ですが、チームとしての力が結果をもたらせてくれますから」と続け、円陣というコンセプトが非常に気に入った様子だった。

ユニフォームについて語るザッケローニ監督(右)

実際に着用した選手からの評価も上々。「デザインが明るくなって着心地がいい」という遠藤選手は、「いよいよワールドカップが近づいてきたなという感じ」と表情を引き締めた。

コメントする遠藤選手

男子とともに登壇した宮間選手は「円陣というコンセプトは、自分たちの特長であるチームワーク、団結力というものをさらに高めてくれるものだと思います」と話し、フットサル日本代表の北原亘選手は「(サッカー男女、フットサルの)3チームとも同じようなデザインで、同じフットボールファミリーとして試合に臨めます」とコメントした。

左からサッカー男子日本代表のゴールキーパー用、サッカー女子日本代表用、フットサル日本代表用のユニフォーム

新ユニフォームでのザックジャパンの初陣は、11月16日の国際親善試合、対オランダ戦となる。また、この初戦にあわせて、11月14日より「FLAGS TOWN 日本サッカーミュージアムショップ」やインターネットなどで、新ユニフォーム「サッカー日本代表 ホーム オーセンティックユニフォームS/S」を1万3,900円にて販売する。