リコーは、グローバル人材の育成教育の一環として、途上国を派遣先とする新しい教育プログラムを開始した。11月9日に、第一陣が開始。社内公募で選定された10名のうち5名が、インド北東部に位置するビハール州の農村での5週間の滞在生活をスタートさせた。第二陣は、2014年1月18日スタートを予定しているという。
同社は、加速するグローバル経営の進展に伴ってグローバル人材の育成・活用に注力し、様々な施策を展開している。今回のプログラムは、日本とは環境が著しく異なる途上国において、多様性に順応し、自ら苦境を切り拓くことのできる日本人社員の発掘・育成を目的としている。
日本での常識が通用しない環境で、提案をしていく
プログラム最初の一週間は、必要となる最低限の情報提供、指導等が行われる。その後は、現地コミュニティからの情報収集、関係者との議論や社内のネットワークを駆使して、「滞在地域の農業・製造業・小売業それぞれについて課題解決に向けた提案をする」という活動に移行する。
参加者には、これまでの価値観や日本での常識が通じないという環境の中で、現地に入り込んで、相手の真のニーズをくみ取り、実現かつ持続可能な改善・提案策を現地目線で提案することが求められる。このプログラムを通じて、異文化の環境下で問題解決の力を養い、異なる価値観の周囲の人々に影響を与えながら、現地に役に立てる人材を育成するとのことだ。
帰任後は現地での体験を生かした発想、姿勢を所属組織で発揮、周囲に対してよい影響を与えること、そして実際に新興国に赴任し、現地でのビジネス展開で大いに力を発揮することが期待されている。
同プログラムは、"国境・組織を越えた「お役立ち」のネットワークを推進する"を意味する、「Ricoh - BorderlessOYAKUDACHI Network Drive」の頭文字をとって、「R-Bond Program」と名付けられた。今後も継続して実施、プログラム参加者によって提案される課題解決案は、実施に向けて現地の提携企業DRISHTEEに引き継がれる予定。