EIZOは7日、カラーマネジメントに対応したグラフィックス市場向けの液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズの新製品として、27型ワイドの「ColorEdge CG277」および「ColorEdge CG271」を発表した。11月22日より発売し、価格はオープン、直販サイト「EIZOダイレクト」での価格はCG277が199,800円、CG271が149,800円。

ColorEdge CG277

ColorEdge CG271

ColorEdge CG277(以下、CG277)は「ColorEdge CG276」の、ColorEdge CG271(以下、CG271)は「ColorEdge CG270」の後継モデル。両者の主な違いは内蔵センサーの種類で、CG277はキャリブレーションセンサーを搭載しており、CG277単独でキャリブレーションを行える。CG271はコレクションセンサーを内蔵し、外部のキャリブレーターを使ったキャリブレーション結果や、プリセットカラーモードの再調整に対応。CG277には高度なキャリブレーションソフト「ColorNavigator」が付属するが、CG271では簡易版の「ColorNavigator Elements」となる。ただしCG271には、ColorNavigator付属モデルや、ColorNavigatorと外部キャリブレーターをセットにしたモデルが用意されている。

また、プリセットカラーモードとして、CG277はCustom / Adobe RGB / sRGB / EBU / Rec709 / SMPTE-C / DCI / Calibration(CAL)の8種類、CG271はCustom / Paper / Adobe RGB / sRGB / Calibration(CAL)の5種類という点が異なる。CG277は4K2Kの簡易表示もサポート。

そのほか主な仕様は共通で、液晶パネルがノングレア(非光沢)のIPS方式、バックライトが広色域LED、解像度が2,560×1,440ドット、視野角が水平垂直とも178度、輝度が300cd/平方メートル(キャリブレーション推奨値は120cd/平方メートル)、コントラスト比が1,000:1、応答速度(中間階調域)が6ms、色域がAdobe RGBカバー率99%およびNTSC比102%。

映像入力インタフェースはDisplayPort / HDMI / DVI-Dの3系統で、すべてHDCP対応。DisplayPortやHDMI接続の場合、表示階調が1,024階調(65,281階調中)、表示色が約10億7,374万色(10bit/約278兆色中)となる。DVI-D接続では、表示階調が256階調(65,281階調中)、表示色が約1,677万色(8bit/約278兆色中)。

ColorEdge CG277

ColorEdge CG271

スタンド機能は、チルトが上25度、スウィーベルが左右344度、昇降が151.5mm、ピボットが右回り90度。USB機能として、USB 2.0ハブ×2ポート(ダウンストリーム)、コントロール用×2ポート(アップストリーム)を備える。本体サイズはW646×D281.5×H425~576.5mm、重量は約12.7kg。

両モデルとも、従来モデルから液晶パネルを変更することで、より広色域な表示が可能となった(例えばAdobe RGBカバー率が97%から99%)。バックライトにも広色域LEDを採用しており、標準消費電力を従来比で40%削減している。

また、色再現性を優先するため、バックライトの調光方式としてPWM調光を採用した。PMW調光はLEDバックライトの明滅間隔で輝度を調整するので、低輝度で画面のチラツキを知覚することがある(LEDバックライトが消えている時間が長くなることが主な理由)。これを改善するため、LEDバックライトの明滅を切り替える間隔を高速にした「高速PWM調光」を搭載。LEDバックライトが明滅する周波数を、従来の100分の1となる約18,000KHzに高め、人間の目で感知できないレベルのチラツキまで抑制している。

ソフトウェア面では、管理者が複数台のディスプレイを一括管理するための専用ソフト「ColorNavigator NX」を新たに開発。2014年1月10日からEIZOのWebサイトで無償提供する。

ColorNavigator NX