有料老人ホーム・高齢者住宅を運営するオリックス・リビングはこのほど、「介護に関する意識調査」の結果を公表した。同調査は、全国の40代以上の男女を対象に9月28日、インターネットを通じて実施し、1,238のサンプルを得た。
将来の介護、約9割が不安と終活せず
家族の介護について、約9割が不安を感じる、と回答した。男性(82.9%)に対し、女性(89.8%)の方がより不安を感じている結果となった。また、自身の介護についても約9割が不安と回答。不安を感じていないと回答した人は、男性(18.2%)、女性(8.4%)となり、男性の方が不安を感じていない結果となった。
自身に介護が必要になったときについては、「まだ何も考えていない」(68.3%)、「考えているが、まだ家族に伝えていない」(24.0%)となり、約9割がまだ具体的な行動に移っていないという結果となった。
男性の約8割は配偶者介護の意向、女性約7割は配偶者による介護を希望せず
配偶者の介護については、「配偶者を介護したい」(45.1%)、「配偶者を介護したい気持ちはあるが、現状を考えると難しい」(30.8%)を合わせ約8割が介護したい意向となった。男女別でみると、配偶者を介護したい意向を示す男性が83.4%に対し、女性は65.4%となり、夫婦間に意向の違いが出る結果となった。
配偶者による介護については、「配偶者に介護されたいとは思わない」(30.6%)と「配偶者に介護されたいと思わないが、現状を考えるとされなければならない」(16.8%)を合わせると約半数が希望しない意向となった。また、配偶者による介護を希望しない意向を示した男性が約3割に対し、女性では約7割に達し、ここでも夫婦間に意向の違いが出る結果となった。
介護ロボットの試験モニター、60代以上の女性約4割が参加意向
介護ロボットによる身体介護については、「推奨されていれば受けてもよい」(71.5%)、「積極的に受けたい」(8.8%)となり、約8割が肯定的な結果となった。また、女性は年代が上がるにつれて介護ロボットによる身体介護に積極的な意向となった。
試作段階の介護ロボットの体験や、実証試験のモニター募集があった場合の参加意向については、「参加したい」(30.6%)、「どちらでもよい」(42.1%)となり、60代女性では約4割が「参加したい」という結果となった。
同調査ではほかに、「介護費用の準備」「高齢期以降に発生する事項で家族に伝えていること」「自身が認知症を発症した場合の希望」「仕事と介護の両立」「自身の胃ろう」「自身の延命治療」「社会保障制度充実のための増税」に関して実施している。詳細は同社のWEBサイトで閲覧することができる。