消費電力
消費電力についても測定する。IdleはOS起動後10分の最小値、Loadは3DMarkのFire Strike Extremeを実行した際の最大値をプロットしている。通常、マイナビニュースで行っているレビューと同様にパーツ単体ではなく、システム全体の消費電力を測定している。
HD 7970が最も低く、次いでR9 280XとGTX 770が同程度、そしてGTX 780、R9 290、R9 290Xと続いている。
パフォーマンスは折り紙付き、あとは価格と競合製品の問題
さてここまでR9 290のベンチマークテストの結果を見てきたが、GTX 780と並ぶパフォーマンスを発揮している点は注目だろう。R9 290X/280Xと同様にR9 290も隙のない製品に仕上がっているという印象だ。R9 290Xも前回のレビューではGTX 780に匹敵という様子だったが、今回のベンチマークでは多くの場面でGTX 780を上回っていた。
さて、気になるのは価格だ。R9 290の価格は北米市場での参考価格で399米ドル。日本国内ではどのくらいの価格になるのだろうか。
すでに販売を開始しているR9 280Xが北米市場での参考価格が299米ドルで、日本国内での実勢価格が3万円台後半から店頭に並んでいるようだ。また未発売のR9 290はの参考価格は549米ドルだが、Sapphire製290X搭載カードが店頭予想価格7万円台前半と、米国での価格に比べて割高な"ご祝儀価格"となっている。
初値が高くなるのはある程度しょうがない部分があるが、コストパフォーマンスの高さを売りの1つとしているRadeon R9/R7シリーズの"らしさ"を出すためにも早々に落ち着いた価格となることを期待したい。
一方、競合のNVIDIAは11月7日に北米でGTX 780 Tiを発売、これに伴いGTX 780とGTX 770の価格を改定すると発表した。まだ日本国内ではGTX 780 Tiの発売も、GTX 780とGTX 770の価格改定も行われるかどうか未定だ。
こういった状況も相まって、ミドルハイ以上のグラフィックスカードの購入を考えるユーザーにとっては、いまはなかなか動きにくい時期といえる。この辺りの情報がはっきりしてからあらためて製品選びをするのがいいだろう。