スマートフォンは、携帯電話とコンピュータ両方の顔を持ちます。ですからスペック表を見ると、専門用語のオンパレード……おいそれと比較はできません。このコーナーでは、そんなスマートフォン関連の用語をやさしく解説します。今回は「WiMAX 2+」についてです。
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下り最大110Mbpsの無線通信サービス「WiMAX 2+」が、10月31日にスタートしました。あわせてWiMAX 2+対応のWi-Fiルーター「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」も同時発売され、WiMAX 2+とWiMAXが2年間月額3,880円で速度制限なしの使い放題、オプションでau 4G LTEも利用できるとあって、スマートフォン/タブレットユーザの注目を集めています。
WiMAX 2+は、標準化団体「WiMAXフォーラム」が制定する世界標準規格です。すでに商業利用されている「WiMAX」を拡張した「WiMAX Release 2.1」として2012年10月に公開され、それを日本ではUQコミュニケーションズが「WiMAX 2+」という名称で展開しているのです。WiMAXが下り最大40MBbpsですから、大幅なスピードアップといえるでしょう。
WiMAXとの違いは、LTEの方式のひとつ「TD-LTE」と互換性を持たせた点にあります。UQコミュニケーションズは2013年7月に獲得した2.5GHz帯/20MHz幅の帯域を活用し、WiMAX 2+のサービスを提供します。TD-LTEとの互換性により、基地局や端末を安価に調達/転用できることが見込まれています。
サービス開始時点ではカバーエリアが都心(環状7号線の内側)に限定されるなど、カバーエリアが広いとはいえませんが、今後都市部を中心に整備が進むことが予想されます。UQコミュニケーションズの親会社であるau/KDDIも、WiMAX 2+とLTEのデュアルネットワークに対応したスマートフォンの投入計画を明らかにしていますから、モバイルルータなしで利用できるようにもなります。LTE級の速度で定額、しかも速度制限なしの使い放題ですから、データ通信量が多いユーザに支持されることでしょう。
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(記事提供: AndroWire編集部)