続いて登壇したセイコーエプソン プリンター企画設計部 部長の二村和信氏は、新製品に盛り込まれるソフトウェアの強化ポイントを語った。基本となるスキャンソフトウェア「EPSON Scan」については画質の向上はもちろん、スキャンした文書の判読性が向上しているという。
また、従来は1色ずつ選択しなくてはならなかったドロップアウト機能が強化され、例えば「黒以外の色を消去」といった指定した色以外を削除できるマルチカラードロップアウトへと進化し、利便性の向上に寄与している。
今回新たに追加されるのが、スマートデバイス用のスキャンアプリケーション「Epson DocumentScan」(2014年1月下旬の提供予定) |
スキャンアプリケーションの進化・強化ポイントをまとめたスライド |
また、スキャンしたドキュメントを快適に活用するためのソフトウェア「Document Capture」も強化。ユーザーからの要望が多かったという簡単モードをシンプルにして、WindowsだけでなくMacにも対応した。加えて、スキャンしたデータをMicrosoft Office製品のデータ形式へと変換することも可能となり、より一層の使い勝手、生産性の向上に一役買ってくれるだろう。
スマートデバイス用の無料アプリ「Epson DocumentScan」は、スマートフォンやタブレットからPCレスでのスキャナコントロールを実現。スマートデバイス内の対応アプリケーション(EvernoteやGoogleドライブなど)へとスキャンデータを転送でき、閲覧だけではない様々な情報活用が可能となった。対応OSはiOS 5.0以降とAndroid 4.0以降。実際にiPadとDS-560でのデモンストレーションが行われたが、iPadから手早くスキャンしてデータを様々なアプリで展開できるのは、大きな魅力を感じさせてくれた。
「はかどるスキャナ」と銘打たれ、世に送り出される今回の新製品。ドキュメントスキャナの市場、特にコンシューマ領域ではほぼ一強状態といえる、PFU「ScanSnap」の牙城を崩すことができるのか、その動向に注目したい。