暑かった夏が過ぎ去り、秋が急速に深まりつつある。地方からは「山頂に雪が積もった」「木々の葉が色付いてきた」など、季節の移り変わりに関する便りが続々と寄せられている。そこで今回、スマートフォンを持って紅葉を撮りに行って来た。
目指すロケ地は長野県・軽井沢の雲場池および白糸の滝である。現地に持っていったスマートフォンは、KDDI(au)の2013冬モデルの注目端末「isai LGL22」だ。LGエレクトロニクスとKDDIが共同で開発した最新スマホのカメラでは、どのような写真が撮れるのだろうか。本稿で紹介していこう。
スペックに不満なし!! 「isai LGL22」の仕様をチェック
まず端末の仕様を簡単におさらいしたい。isai LGL22(LGエレクトロニクス製)は11月下旬発売予定のAndroid OS 4.2搭載スマートフォン。約5.2インチFull HDディスプレイを搭載しており、非常に鮮明な画面で写真や動画を楽しむことができる。高解像度IPS液晶パネル採用により「広視野角」を実現、どの角度からも色合いやコントラストが変化しないなどの特長がある。
isai LGL22。写真のカラーはアクアだが、ブルー、ホワイト、ブラックも用意されている。端末本体のサイズは約72(W)×144(H)×9.1(D)mm、重量は約152gで、持ちやすいラウンドフォルムを採用している |
さっそく撮影開始!! カメラ機能の実力はいかに?
isai LGL22は背面に有効画素数約1,320万画素のメインカメラ、前面に同約240万画素のサブカメラ(ともにCMOS)を搭載する。機能面では多点オートフォーカスに対応しており、9点のAFポイントによりピントを合わせられる。これは画角内に複数の被写体があるような場合に重宝するだろう。このほか、豊富な撮影モードを取り揃えているのが特長だ。
撮影当日は、なかなか天候に恵まれなかったこともあり、雲場池には計3回訪れた。好天時に「ダイナミックトーン(HDR)」モードで撮影した池が、下の写真である。
好天時の雲場池の様子 (原寸大画像を見る) |
木々の色づきが程よく、まさに紅葉の見頃を迎えていた。池の周りは一周できるようになっており、行楽客で賑わっていた。カメラの色あいや接写性能などを確かめながら撮影を続ける。
isai LGL22は、手ブレ補正機能・手ブレ軽減機能に対応しており、8倍デジタルズームに対応する(静止画・動画共通)。ズーム機能を試してみたので紹介しよう。
観光地では、どうしても他の観光客の姿が写り込んでしまう。そんなときには「ショット&クリア」モードを使いたい。これは、画面の中の不要な写り込みを削除できる機能だ。仕組みを簡単に説明すると、シャッターを押してから数秒間カメラが回り続ける。この間に動いた被写体を削除の対象に選ぶことができるようになっている。
ひとり旅の場合、景色の中に自分の姿を写し込むことはできない。そんなときはメインカメラとサブカメラで同時に撮影できる「デュアルカメラ」モードが便利である。小窓の位置は自由に変えられるほか、輪郭を切手風にしたり、インスタントカメラ風にしたりといったことが可能。画面を大胆に二分割して撮影することもできる。
「バーストショット」モードでは、最大20枚の連写が可能。運動している人やペットを撮影するときに便利だろう。このほか、一般的なスマートフォンでおなじみとなった「パノラマ」モードなども標準装備している。
パノラマモードの作例 (原寸大画像を見る) |
撮影初日は空に分厚い雲が重くのしかかり、霧も立ち込めるなど悪天候だった。一時はどうなることかと思っていたが、2日目の晴天で心のもやもやも雲散霧消した。白糸の滝は2日目に訪れた。軽井沢駅前から草津行きのバスに揺られて30分ほどで到着する。
isaiには前述のパノラマモードのほか、「VRパノラマ」モードも搭載する。このモードで撮影すると、360度がつながったパノラマ写真が撮影できるという。滝の前で試してみることにした。
横に幅広いため1枚の写真に収まらない、観光客で賑わう様子を1枚の写真に収めたい、などのシチュエーションで活躍してくれそうなモードだ。ちなみに撮影した写真を端末のギャラリーで開くと、画面が自動的に360度スクロールするムービーが楽しめるようになっている。
VRパノラマモードで撮影した写真 (原寸大画像を見る) |
カメラ以外も便利な機能が満載!!
2日間、このisai LGL22を使用してみたが、とても使いやすかった。中でも便利に感じたのが、画面をダブルタップすることでディスプレイのON/OFFを操作できる「ノックオン」機能。スマートフォンを使いたいとき、電源スイッチを端末の側面から探す手間が省けるため、とても使い勝手が良かった。また、画面の端に指を這わせることでスクリーンショットが撮れる設定も利便性が高かった。このほか、3本の指でフリックすると実行中のアプリを保存できる「スライドウィンドウ」機能もよく使用した。
本稿では詳しく紹介できなかったが、他にも便利な機能を満載する。例えば独自UIの「isaiスクリーン」を活用すれば「SNS」「ビデオ」「ニュース」「トレンド」の最新情報がすぐにチェックできる。SNSを続けるモチベーションも高まるに違いない。11月の発売を心待ちにしたい。