ローソンが全国でも1店舗だけしか設置していない特別な店舗がある。神奈川県横浜市中区にある「ハッピーローソン山下公園店」だ。店舗名が示すとおり、山下公園内に立地し、"ハッピー子育てプロジェクト"がコンセプト。店舗内には、おもちゃや紙おむつ等の乳幼児向け商品をそろえる。遊具を配備したキッズスペースや広めのイートインスペースを設け、子連れ客を意識したコンビニエンスストアとなっている。また、授乳用スカーフの貸し出し、調乳用のお湯の提供なども行っている。

「ハッピーローソン山下公園店」

一般公募から誕生したコンビニ

店内には遊具やイスのある休憩スペースやイートインスペースなどがある

2007年7月に開業した同店、実は一般公募によって誕生している。2005年、創業30周年を迎えたローソンが「未来のコンビニを考えよう」をテーマにアイデアを一般公募。その最優秀賞として「子育て応援コンビニ」が選ばれ、2006年3月に社内にプロジェクトチームが発足。同年12月に東京・日本橋にて翌年6月30日までの期間限定で「ハッピーローソン日本橋店」として試験的に営業された。その後、実験店舗で集めたニーズや蓄積したノウハウを盛り込み、改めて正式出店されたのがハッピーローソン山下公園店だ。

山下公園内という立地に決まったのは、2006年に当時空き店舗だった物件の活用方法を横浜市が公募したことがきっかけ。これにローソンが応募し、提案内容が認められて出店が決まったという。ローソン側は、「山下公園は全国有数の観光地であり、多くの人が集まる場所。また、公園内のため、お子様のみならず様々な人々が集まり、遊ぶ・くつろぐ・交流する・コミュニケーションするといった機能を付加した新しいスポットを目指したい」と応募の理由を説明する。

ちなみにローソンによると、現時点では同様の業態の店舗を新たに展開する予定はないとのこと。ただし、同店で培ったノウハウなどを既存の店舗に活用したいと話している。