経済産業省は30日、2013年9月の鉱工業指数速報(2010年=100、季節調整値)を発表した。それによると、9月の鉱工業生産指数は前月比1.5%増の98.5となり、2カ月ぶりのプラスとなった。前年同月比(原指数、以下同)でも5.4%増の102.3となった。

同省は、基調判断を前月の「緩やかな持ち直しの動きがみられる」から「持ち直しの動きで推移している」に上方修正した。

2013年9月鉱工業指数(出典:経済産業省Webサイト)

業種別に見ると、生産が前月より上昇したのは全15業種のうち9業種。このうち、輸送機械工業は3.9%増、電子部品・デバイス工業は4.7%増、情報通信機械工業は4.9%増などとなった。品目別では、普通乗用車、アクティブ型液晶素子(中・小型)、小型乗用車の順に上昇に寄与した。

一方、前月より低下したのは6業種。このうち、はん用・生産用・業務用機械工業は2.6%減、プラスチック製品工業は0.9%減、電気機械工業は0.6%減などとなった。

出荷指数は前月比1.6%増の97.0で、2カ月ぶりのプラス。前年同月比でも4.7%上昇し103.1となった。

業種別に前月比を見た場合、全15業種中10業種で上昇。このうち、輸送機械工業は2.7%増、石油・石炭製品工業は4.8%増、情報通信機械工業は6.7%増などとなった。また、化学工業(医薬品を除く)とパルプ・紙・紙加工品工業の2業種は横ばいだった。

反対に低下したのは3業種で、はん用・生産用・業務用は3.7%減、電気機械工業は0.6%減、プラスチック製品工業は0.3%減となった。

在庫指数は前月比0.2%減の108.3で、2カ月連続の低下。前年同月比でも3.5%減の106.1となった。

業種別に前月比を見ると、全15業種中7業種で低下。このうち、石油・石炭製品工業は9.9%減、鉄鋼業は2.3%減、電気機械工業は4.6%減などとなった。

一方、上昇した業種は7業種。このうち、化学工業(医薬品を除く)は1.6%増、電子部品・デバイス工業は3.7%などとなった。また、金属製品工業は横ばいだった。

製品の需要状況を示す在庫率指数は前月比2.0%減の110.2となり、2カ月ぶりの低下。前年同月比でも7.0%低下し102.6だった。

併せて発表した製造工業生産予測調査によると、10月は前月比4.7%の上昇、11月は同1.2%の低下と予測。 10月の上昇は、はん用・生産用・業務用機械工業、情報通信機械工業、電気機械工業などによる。11月の低下は、はん用・生産用・業務用機械工業、電気機械工業、情報通信機械工業などによると見ている。