コナミスポーツクラブは、全国の60歳以上の男女(1416人)を対象に、ロコモティブシンドロームの危険度を測定するための「体力測定(立ち上がりテスト)」を実施した。測定日は9月14日~16日。
ロコモティブシンドロームって?
ロコモティブシンドロームとは、 運動器(筋肉、骨、関節など)の障害のため移動能力の低下を招き、要介護になったり、要介護になる危険度の高い状態のことを指す。
このほど、日常活動動作を行うために重要な足腰の状態を把握するのに適した立ち上がりテストを行い、ロコモティブシンドロームの危険度について判定した。
年齢が上がるごとにロコモ予備軍の割合が増加
立ち上がりテストは、いすなどに腰掛け、腕の力を使わず足の力だけで立ち上がるテスト。両脚立ち上がりのほか、片脚立ち上がりなどを行い、WBI(weight bearing index=体重支持指数)を判定する。WBIとは自分の体重を支える脚の力がどの程度あるのかをみることができる指標で、WBI60が立つ・座る・階段の昇り降りに支障がない数字だという。
今回のテストでは、ロコモティブシンドローム予備軍を示す 「WBI40」が最も多いという結果が出た。60代以上の45.1%が「WBI40」に該当している。また、年齢が上がることに、「WBI40」の割合が高まる傾向にあることも分かった。
60代以上でジョギングできる筋力がある人は2割
ロコモティブシンドローム予備軍が45.1%という結果が出たが、安易に運動をするのも考え物だ。
文部科学省の「体力・スポーツに関する世論調査」2013年では、 60歳以上の59.8%が「体力に自信がある」と回答している。しかし、今回の体力測定では、ジョギングが出来る程度の筋力(WBI80以上)を持っている人は21%にとどまる。体力年齢と実際の体力には大きな開きがあるようだ。
同社によると、運動を続けるためには、自分の身体レベルを正しく把握することが大切だという。自分の身体の状態に合った適正な運動を、適切なペースで行っていくことが大事で、例えば今回の体力測定の結果が「WBI 40」に該当する場合、週に3回運動を行うのは、かえって身体への負担が大きくなる、としている。