埼玉県内8金融機関(埼玉りそな銀行、武蔵野銀行、埼玉縣信用金庫、飯能信用金庫、川口信用金庫、青木信用金庫、熊谷商工信用組合、埼玉信用組合)と埼玉県信用保証協会は25日、地域における事業再生支援機能の強化を図り、主に埼玉県内の中小企業の再生を目的として、中小企業基盤整備機構等と共同出資による官民一体型再生ファンド(「彩の国中小企業再生ファンド」)の組成について合意し、組合契約を締結した。

埼玉県下においては、2005年12月に組成した「埼玉県中小企業再生ファンド(1号ファンド)」が2012年11月をもって存続期間満了にて終了したことから、「彩の国中小企業支援ネットワーク」の参加機関を中心に協議し、その受け皿として新たに2号ファンドとして同ファンドを組成したものだという。

同ファンドは、過剰債務等により経営状況が悪化しているものの、本業には相応の収益力があり、財務リストラや事業再構築により再生可能な中小企業を対象に、中長期的に金銭債権の買い取りや株式出資などの投資により財務の改善を行い、さらには人材の派遣等いわゆるハンズオン支援による経営改善を通じて中小企業の再生を支援するとしている。

同ファンドからの投資先は、地域経済の活力や雇用の維持に大きな役割を果たす埼玉県内の中小企業で、埼玉県中小企業再生支援協議会(経済産業省委託事業)との連携により同会の再生計画策定支援を受けた企業などを主な対象とするという。

同ファンドの総額は20億円で、このうち50%を中小企業基盤整備機構の出資を受け、残り50%を埼玉県内の金融機関、埼玉県信用保証協会等が出資するという。また、ファンドの運営は、企業再生支援の実績とノウハウを有するルネッサンスキャピタルグループが100%出資するルネッサンスキャピタルに委託するとしている。