女優の堀北真希、俳優の松田龍平、吉田恵輔監督が28日、都内にて行われた映画『麦子さんと』(12月21日公開)の試写会に出席し、舞台あいさつを行った。

映画『麦子さんと』の試写会に出席した堀北真希(右)と松田龍平

吉田恵輔監督がメガホンを取った本作は、アニメ好きのオタク女子・小岩麦子と彼女を捨てたはずの母・彩子との絆を描いたハートフルエンターテインメント。主人公の麦子を堀北真希、頼りなくてだらしないギャンブル好きの兄・憲男を松田龍平、2人を捨てたはずなのに突然舞い戻り、2人の生活を引っかき回す母・彩子を余貴美子が演じる。実生活では堀北は3姉妹の長女、松田が3兄妹の長男であることから、この日は「兄妹試写会」と題し、それぞれ"きょうだい"をテーマに思いを語った。

松田との初共演を心待ちにしていたという堀北。「実際に兄がいないのでお兄ちゃんってどういう感じなのかなとすごく思っていました」と語り、「あまり頼りないお兄ちゃんでしたけど、お兄ちゃんがいるのは心強いこと。いてくれるから好きにできるんじゃないかなと思いました」と憲男から兄の魅力を感じ取ったようだ。一方の松田は、実際に妹がいるものの、堀北に時折視線を送りながら「すごくかわいい妹」と頬をゆるめ、「撮影していてもかわいいなと思ってやっていました」とうれしそうに語った。

堀北は松田に対して「寡黙なイメージ」を抱いていたことから、最初は緊張の対面だった。しかし、撮影を重ねるにつれて、「結構おしゃべりな方なんですよ。今、寡黙にしていますけど(笑)」と新たな一面を発見し、「現場で寝ている時も起こしに来るんですよ。ほかの仕事で物を書いている時とかもすごく一生懸命書いているんですけど、集中しているの分かってて話しかけているんですよね(笑)」と本物の兄妹さながらのエピソードを披露。司会者から「そうなんですか?」と振られた松田は、「はい。そうなんです」とあっさりと認めていた。

松田は、堀北の第一印象について「分からなかった」としながらも、その後、現場での堀北の姿を見るにつれて「すごくしっかりしているというか。てきぱき進行していて、すごいなと思いました」と印象が変化。イベント中、知らず知らずのうちに「しっかりしている」と何度も言っている自分に気づき、「また言ってしまいそう」と恥ずかしそうにしていた。最後に堀北は、本作について「お母さんと娘のお話ですが、家族や兄妹のつながりのお話でもあります」と説明し、「自分の親のことを知らないのかなと見ていて思いました。家族に対する気持ちが、何かみなさんの中でわきあがってくれるとうれしいです」とイベントを締めくくった。