学生時代、バンドの要とも呼べるリズムセクションを担当していた私。周囲の影響からか、そもそもそういった心の奥底から湧き上がる衝動があったからなのか、感じるがままにリズムを紡ぎ出してきた私も今ではバリバリの社会人。「あの頃は楽しかったなぁ……」などと、遠い目をするにはまだ早すぎるが、当時は「GO!GO!7188」や「マキシマム ザ ホルモン」、「Slipknot」なんかのコピーをワイワイと楽しんでいました。
そして無事、学生から社会人という、人生で一番身の回りが変化する変換期を乗り越えた私が"あの頃の音楽に対するパッションをもう一度! "と音楽活動を再開しようと思っていた矢先に、出会ったのがローランドのデジタル・ハンド・パーカッション「HandSonic HPD-20」でした。
ドラムはもちろん、この機会に他の打楽器にもトライしてみたい!
"デジタル・ハンド・パーカッション"という耳慣れない言葉ですが、カンタンに言えば「パーカッションのシンセサイザー版」というイメージが一番近いかもしれません。この製品には、スネアやタム、バスドラにシンバルといったオーソドックスなドラムセット音源のほか、コンガやカホンといった民族楽器やオーケストラでも使用されているティンパニなど、全850種類もの音色が内蔵されています。また、面白い機能として、PCからWAVファイルを移して"ひとつの楽器"として鳴らすこともできます。
そんな製品を目の当たりにしたら、「だったらこんな使い方もできるんじゃ?」、「こんな音楽表現もできちゃう!? 」と、早くも学生時代に気持ちだけタイムスリップしてしまいました。もちろん、楽器の振る舞いまでも再現するローランド独自のBehavior Modeling Technologyや、その技術をベースに開発されたSuperNATURALサウンドエンジンなど、楽器としての性能の高さは言うまでもありません。
いざ、実践!
私は元々ドラマーだったため、手で叩くことに慣れてなく、この製品を使い始めた当初、13分割された打面の小ささや、「そもそもどう叩けば?」と戸惑ったものです。ですが、その問題は時間が経つにつれて解消され、それと同時に大学で仲間とワイワイと音楽を創っていたあの感覚が甦ってきました。
そして、アジアンテイストな音源やシンセサイザーのような電子音まで多彩な音色を自在に操れることに感動してしまいました。しかも、打面の叩き方で徐々に盛り上げていく高揚感や、自分の感覚がそのまま「HandSonic」に通じるイメージが絶妙! PCとあわせて使えばリズムマシンとしても機能するし、ふたつの音色を重ねてあらたな音を作ることもできるし、この一台があれば急なライブ演奏も完璧にこなせるのでは? とまで感じさせてくれました。ほか、本体の重さはわずか2.4kg、専用のキャリング・バッグも用意されており、私のような女の子でも気軽に持ち運べるのです。ここで、まずはドラムのようにこの製品を叩いてみた映像をご覧下さい。
新しい可能性と無限の楽しさが味わえる「HandSonic」
なんといっても、この製品の最大の特徴は、気軽にいろんな音を表現できること。「リズムセクションっていいな」と思っている初心者にオススメです。さらに、私のような「ドラム+αの楽しさを発見したい」という音楽経験者にもうってつけだと思います。"曲のイントロに少し変わった音を使いたい"、"パーカッションでアクセントを加えたい"なんていう時にも最適。850もの音色が内蔵されているので、様々なインスピレーションに合った音を思いのままに表現できるはずです。このように「HandSonic」を活用するだけで、楽曲にいろんなアクセントを加えられるという楽しさは、自分の音楽性はもちろん、演奏する楽曲の幅も広がるのでは?と感じました。最後に、この製品ならではの演奏スタイルで「HandSonic」を叩いてみた様子をご覧下さい。