トレンド総研は、2012年4月に入社した、平成生まれの22~25歳の若手ビジネスパーソン500名を対象に、「仕事における情報収集」に関する意識・実態調査を実施。"平成生まれ世代"が入社して約1年半が経過した今、「自分は仕事ができる」と自己評価しているのは1割未満であるほか、仕事において「知識不足」を感じている人が9割にのぼることがわかった。調査期間は9月11日~19日。
平成生まれの7割が、ビジネス知識不足を実感
入社1年半が経過した「平成生まれ」の若手ビジネスパーソンに対し「自分は仕事ができると思いますか?」と聞いたところ、「できると思う」と回答した人はわずか8%にとどまった。
仕事ができないと感じる具体的なシーンとしては、「お客さんの質問にすぐ答えられないとき(23歳・男性)」、「専門用語が出てくるたびに、調べるか尋ねるかをしないと仕事が進められないとき(24歳・女性)」など、社会人としての経験不足や知識不足に起因する回答が目立つ。
そこで、あらためて「自信がない」ポイントについて質問したところ、業界知識・商品知識・時事知識などの「ビジネス知識」をあげた人が68%にのぼり、「コミュニケーションスキル(57%)」、「マナー・接遇(57%)」、「パソコンスキル(47%)」などを上回った。
また、「仕事をしていて、自分の知識不足(業界知識・商品知識・時事知識など)を感じることはありますか?」と聞いたところ、92%の人が「知識不足を感じる」と回答。分野では「業界知識(66%)」が最も多く、次いで政治・経済・トレンドなどの「時事知識」をあげる人も40%にのぼっている。
紙メディアのチェックは苦手? 若手世代はWEB活用で情報収集
知識不足を補うための手段として、「普段から十分な情報収集ができていると思いますか?」と聞いたところ、「できている」という回答した人は8%にとどまり、69%が「情報収集はしているが、十分とはいえない」と回答している。
さらに、普段の情報収集源については、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などを通じて「WEB」を活用している人が81%。ニュースアプリ、情報アプリなどの「アプリ類」も45%の人が活用していた。
なお、閲覧するWEBサイト・アプリとして一番多かったのは「ポータル系サイト(84%)」。そのほか「まとめ系サイト(51%)」の利用者が「無料ニュース系アプリ(38%)」の利用者を上回り、WEBでの情報収集に慣れている世代ならではの傾向が見られる。
一方、紙メディアに関してはチェックできていない人が多く、「新聞」を毎日チェックしている人は17%だった。同時に、約3人に1人が「定期的にチェックしたいと思うが、できていない」媒体であると回答。そのほか、TVについても、毎日チェックしている人は27%にとどまっている。
情報収集の現状について聞いたところ、「自分が興味・関心のある情報しか収集できていない(84%)」、「人と差がつくような情報を収集できていない(79%)」の2点が大きな懸念点としてあげられ、情報収集に偏りがある傾向が強いことが分かった。また、7割の人が「情報収集にあてる時間が少ない」と感じており、同社では「自らの情報収集における問題点を自覚しつつも、時間の少なさから対策が思うように取れていない実態が浮き彫りになっている」とまとめている。