マツダが11月21日に発売を予定している新型「アクセラ」。その実車が、東京ミッドタウン(東京・六本木)にて開催中のデザインとアートのイベント「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2013」で展示中だ。
発売前の新型「アクセラ」が間近で見られる!
「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2013」は、東京ミッドタウン施設全体で、デザインを身近に感じられる多彩な展示を同時に展開するというイベント。その一環として、マツダは昨年に引き続き、「マツダ 魂動デザイン フィロソフィー展示」と題したブースを出展した。マツダのデザインテーマである「魂動デザイン」を採用した新型「アクセラ」と、「アテンザ」「CX-5」の3車種4台を展示している。
発売前のモデルを間近で見られることもあり、会場は初日からにぎわいを見せた。場所柄もあってか、海外のギャラリーも目立った。
やはり注目の的は、発表されたばかりの新型スポーツコンパクト「アクセラ」だ。会場にはセダンとハッチバックの2タイプとも並べられ、ハイブリッドからディーゼルまでそろうエンジンタイプの中から、1.5リットルと2リットルのガソリンエンジンモデルが紹介されていた。新世代のマツダ車を象徴する「シグネチャーウイング」が配されたフロントマスクは、「アテンザ」などでおなじみの迫力ある顔つきだ。
イベント名にもうたわれた「魂動」とは、動きを表現したマツダのデザインテーマ。すでに「アテンザ」「CX-5」で採用されたこのテーマが、新型「アクセラ」ではどのように体現されたのだろう?
マツダは「魂動」の定義を、「チーターが獲物を狙って力を溜め、飛びかかる一瞬」の動きと説明している。実車を前にして、たしかにその一連の動きの1コマ1コマが封じ込められているかのように感じた。具体的には、リアからルーフにかけて、さらにリアフェンダーの曲線など、力を溜めているときの筋肉の盛り上がりのように見える。ロングホイールベースの伸びやかなルックスからは、前足の踏ん張りがイメージされ、瞬発力を発揮させ、しなやかに駆け出すであろう次の瞬間をも連想させられた。
会場に展示された「アクセラ」は、2台とも特別色となるソウルレッドプレミアムメタリックをまとっていた。これは、「匠塗」と呼ばれる塗装技術によって、ショーカーに施すような特別塗装の質感を量産車に再現しようとしたものだという。メタリックカラーに含まれるアルミフレークの向きを均一にそろえるなどの技術により、鮮やかさと深みという、相反する色彩の要素を両立させているそうだ。
このカラーが採用された背景には、「アクセラ」のボディが面の美しさをたたえていることにある様子。エッジの立ったキャラクターラインではなく、ゆるやかな曲線が織りなす優美な曲面のニュアンスを表現するには、このような繊細なカラーが必須とのことだった。ちなみに、「アクセラ」の他に展示された「アテンザ」「CX-5」もソウルレッドプレミアムメタリックで、「魂動デザイン」の造形を情熱的にアピールしていた。
「マツダ 魂動デザイン フィロソフィー展示」は10月27日まで。期間中は11時から19時まで、東京ミッドタウンのキャノピー・スクエアにて実車が展示される。