10月18日、日本マイクロソフトは都内でWindows 8.1発売を記念し、"New Windows"と題した発表会を開催した。壇上に立った同社代表取締役社長の樋口泰行氏は、Windows 8.1は進化したユーザーエクスペリエンスを備え、単なる"0.1"のバージョンアップではないことを強調。さらにMicrosoft CEO(最高経営責任者)であるSteve Ballmer(スティーブ・バルマー)が発言した「Rapid Release(ラピッド・リリース)」を引用し、ユーザーニーズや技術動向に合わせて、今後のWindows OSのリリースタイミングを早めると語った。
続いて同社業務執行役員 Windows本部 本部長の藤本恭史氏が壇上に立ち、Windows 8.1の新機能を紹介。基本的な内容は以前寄稿した記事と重複するので割愛するが、ロック画面に映し出すスライドショーやデスクトップ環境とモダンUI(ユーザーインターフェース)環境のシームレスな切り替えなどをアピールした。"Desktop Lover(デスクトップラバー)"というキーワードを用いて、Windows 8.1におけるデスクトップ環境の利便性を強調した。
Windows 8.1におけるスタートボタンの復活と、スタートメニューの廃止理由についても明らかにした。同社の調査によれば、一定期間を過ぎたユーザーは、スタートメニューの使用頻度が低下し、タスクバーのピン留め機能やデスクトップのショートカットファイルを多様する傾向が強いという。このようなユーザーニーズを踏まえてスタート画面を生み出したと同氏は語った。
藤本氏の手元にあるコンピューターの画面を、Miracast(ミラキャスト)対応のテレビに映し出すワイヤレスディスプレイのデモンストレーションも開催。会場では無線LANの調子が悪かったのか、若干の遅延が発生していたが大きなトラブルもなくWindows 8.1のスタート画面がテレビに映し出されていた。
この他にもWindows 8からの仕様変更に伴うWindows 8.1対応Windowsストアアプリの紹介や、海外のサッカー情報を専門に扱うスポーツ雑誌「footballista(フットボリスタ)」のWindowsストア独占配信、日本マイクロソフト独自の取り組みも紹介。こちらも以前の記事と重複するため詳細は省くが、新たに標準搭載した遊明朝/ゴシックやMicrosoft IMEのタッチキーボードレイアウト、流行語辞書の提供などがアナウンスされた。
さらに本日から「Windowsストアギフトカード」を発売することを発表。これまでWindowsストアアプリを購入するには、クレジットカードもしくはPayPalアカウントが必要だったが、同ギフトカードをMicrosoftアカウントにチャージ(登録)することで、有料のWindowsストアアプリやゲームタイトルの購入が可能になる。同カードは家電量販店やオンラインショップで販売され、WindowsストアやXbox Gamesストアなど各Microsoftのオンラインストアで利用できるが、Windows 8.1/Windows RT 8.1が必要。なお、Xboxビデオのタイトル購入にも利用可能だが、サービスは10月中開始を予定している。
最後にWindows 8.1搭載デバイスを発表・発売するパートナー企業を紹介、パートナー各社がそれぞれのWindows 8.1搭載デバイスを手に携え、整然と並んだ。
また樋口氏が再び壇上に立ち、Windows XPおよびOffice 2003のサポート終了が半年を切ったことを改めて強調しつつ、ユーザーには次々と登場する新デバイス上でWindows 8.1を体験して欲しいと語っていた。