人材育成支援事業や手帳事業を行っている日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、20代~50代の男女1,653名を対象に、スケジュール管理ツールや"手書き"に関する実態調査を実施した。調査時期は8月。
来年はアナログとデジタルの「併用派」が急増。全体の5割を超える
スケジュール管理ツールとして、現在使用しているものをすべて聞いたところ、手帳やカレンダーなどのアナログツールのみを使用している「アナログ派」は39.7%だった。一方、スマートフォンやパソコンなどのデジタルツールのみを使用している「デジタル派」は24.7%。また、アナログツールとデジタルツールを併用する「併用派」は34.8%と、アナログ派に次ぐ割合を占めている。
さらに、2014年はスケジュール管理をどのように行う予定か聞いたところ、「併用派」が+21.8%の56.6%にのぼることが判明。同社では、「併用派」が大幅に増加する背景に「アナログ・デジタルの二者択一に限界を感じ、むしろそれぞれの使い勝手や特徴を考慮して、自分なりのスタイルで両ツールを使い分けたいという、ユーザーの価値観の変化が感じられる」と分析している。
アナログ・デジタルの特徴が「使い分け」のポイントに
今年の「併用派」ユーザーはどのようにツールを使い分けているのか調べるため、用途ごとに使用しているツールを聞いたところ、アナログツールは「仕事・業務の記録」や「自己実現に向けた目標」、「日記」など、"自分の考えや思いを整理して記す"ような用途に多く使用されていることが分かった。
一方、デジタルツールは「友人の連絡先」や「ToDo リスト」「マネー管理」など、リスト化・集計など情報を一律に管理する用途に多用されており、両ツールの特徴を理解した上で使い分けしている実態がうかがえる。
なお、明治大学文学部 教授 齋藤孝氏は、"手書き"について「自分の意識を文字の大きさやかたちに反映することで、書いた内容が強く印象に残るという利点がある」とコメント。話す内容を書き記しながら話すことで、相手の理解度や納得度が上がることから「『手書き力』を高めることは、最終的に『コミュニケーション力』の強化にもつながる」と解説している。