準備万端で臨んだプレゼンが大成功! と思いきや、質疑応答で出てきた質問の単語がわからない。しかも、すぐに聞き返せる状況ではない。そんなときはどうしたらいいのでしょうか。アルクで英語学習のアドバイザー育成に携わっている佐々木富恵さんに聞きました。
■フレーズを覚えておこう
佐々木さん:
一番いけないのは、知ったかぶり。相手の言う単語がわからないときは、もう一度言ってほしい、と勇気を出して言いましょう。
その際、なぜもう一度言ってもらいたいのかを明らかにすることが大切です。聞き取れない単語があったのか、早すぎてわからなかったのか、言葉の意味がわからないのか。下記のように気持ちを伝えましょう。
・話すスピードが早すぎて聞き取れない場合
Could you rephrase the word?
・単語の意味がわからないので、ほかの表現を使ってもらいたいとき
Could you rephrase?
・聞き逃してしまったので、もう一度言ってほしいとき
I couldn't catch what you just said. Can you repeat that?
とっさのときに、こうしたフレーズが使えるといいですね。幾つか覚えておくとコミュニケーションがスムーズになります。
■語彙力、リスニングはとにかくコツコツ積み重ね
「言いたいことが伝わらない」という場合も、「相手の言う単語がわからない」という場合も、語彙力、文法、発音など英語の基礎が欠かせません。
語彙力やリスニング力を身につけるには、日々コツコツ積み重ねていくことに限ります。続けるコツは、負担にならない学習スタイルを持つこと。特にスキマ時間の有効活用はおすすめです。通勤や寝る前など、10分、15分の時間を有効に使って、単語を覚えたり、英語を聞いたりするなどしてはいかがでしょうか。
さらに、カレンダーや手帳に学習の記録をつけておくと、あとで振り返ったときに「やった!」という達成感につながります。また、目標を持つことも大切です。そのためにTOEICを活用してはいかがでしょうか。
TOEICは「読む」「聞く」という受動的な理解力を問うものという理由で、重視しなくなった企業もあります。でも、読む力、聞く力は英語の基礎。企業が求める英語での発信力を身につけるためにも欠かせません。
「3カ月ごとにTOEICを受検して、50点アップさせる」
というように目標を決めて、日々努力していきましょう。たとえ、目標が達成できなかったとしても、英語学習の習慣が身につけば次第に実力もついてきます。
「英語が伝わらない」「言っている単語がわからない」そんな悔しい思いを、「英語がわかる!」という喜びに変えていきましょう。
<取材対象者プロフィール>
佐々木富恵
アルク英会話事業部ESACチーム(ESAC人材育成トレーナー)。学生時代、海外に行きたいという思いからESSサークルに入り、英語学習を本格的にはじめる。現在は、ESACというアルクが認定する英語学習のアドバイザー資格取得のサポートをしている。