小田急電鉄は21日12時15分から、小田急線海老名駅隣接の海老名電車基地にて、「異常時総合訓練」を実施する。異常時における併発事故の防止と事故の早期復旧、運転事故防止意欲の高揚を目的に、50年以上にわたって毎年実施しているもの。

脱線した車両の復旧作業の訓練

列車内からの乗客の避難誘導訓練

今回の訓練では「小田原駅発、新宿駅行上り快速急行列車が、海老名~座間間の踏切で、踏切内に進入してきた自動車と接触。列車内に負傷者が出たほか、列車の先頭車両が脱線。自動車は発煙し反対側の線路を支障。さらに、踏切保安装置、架線、レール、枕木などが破損した」というリアルな事故状況を想定。乗客の避難誘導、負傷者の救出・応急処置、情報連絡、緊急出動や復旧作業などの訓練を行う。

訓練にあたっては、乗客誘導訓練用の列車とは別に、実際に脱線させた列車を用意し、復旧作業を行う。また、マルチプルタイタンパー、バラストスイーパーなどの大型保守作業車による砕石のつき固めや整備などの保守作業を実演する。同社の運転車両部、旅客営業部、工務部、電気部、複々線建設部の各現業係員、あわせて約300名が参加するほか、海老名市消防署、海老名警察署も参加しての大規模な合同訓練となる。