日産自動車は10日、2人乗りの超小型電気自動車「日産ニューモビリティコンセプト」によるワンウェイ型カーシェアリング「チョイモビ ヨコハマ」の出発式を開催した。横浜市長、林文子氏らが見守る中、みなとみらい地区の横浜美術館前から、30台がいっせいに横浜の街へと出発していった。

みなとみらいの街へ続々と出発していく「日産ニューモビリティコンセプト」

同プロジェクトは全国に先駆けて横浜市で実施される、超小型モビリティによるカーシェアリングの実証実験。従来のカーシェアリングが車両を借りた場所に返すシステムであるのに対し、好きな場所で返せる「ワンウェイ型」であることが特徴だ。歩くには少し広い横浜市中心部や観光エリアの移動に、1分20円という料金で気軽に利用できる。

走行中の排気ガスがゼロの電気自動車の導入により、省エネ低炭素化、観光の振興、高齢者や子育て世代を含む都市生活者の移動のクオリティアップも目的。約1年間実施され、30台・返却箇所45箇所でスタートした後、100台40カ所まで順次拡大予定とのこと。

横浜市長の林文子氏も出席した出発式。「チョイモビ」を象徴するカードを使ったセレモニーが行われた

定員2名、全長2,340mm、全幅1,230mm、車重500kgとコンパクトな「日産ニューモビリティコンセプト」

運用開始にあたり、横浜美術館前で行われた出発式には、横浜市長の林文子氏をはじめ、「日産ニューモビリティコンセプト」を開発した日産自動車、貸出管理システムを提供する日立製作所、超小型モビリティ導入促進事業を実施する国土交通省など、関係者および来賓約150名が出席。林氏は挨拶の中で、「小回りが利き、横浜のように山や坂が多い地域でも安心して使える。そのかわいらしい姿は、横浜の街によく似合う」と車両を評価した。

出発式では、キーではなくカードをかざすことで始動する「チョイモビ」車両にちなみ、カードを使ったセレモニーが行われた。その後、横浜美術館前にずらりと並べられた30台の車両にドライバーが乗り込み、公道へと次々に出発。早速、観光客らの注目を集めていた。

なお、「チョイモビ」を利用するには、事前の会員登録が必要。安全運転講習会の受講などが義務づけられている。入会金や年会費は無料。