10日に行われた「眠りの先進国サミット」

イケア・ジャパンは12日より、「めざせ、眠りの先進国」キャンペーンを、全6店舗で実施する。同キャンペーンに伴う「眠りの先進国サミット」が10日に行われ、「睡眠に関する国際5都市比較調査」の結果が公表された。

平均睡眠時間は東京が最短

「睡眠に関する国際5都市比較調査」は、9月18日~26日にロンドン、ストックホルム、ニューヨーク、パリ、東京の5都市で20歳以上の男女1040名を対象に、インターネットにて実施した。

各5都市の回答者全員に平均睡眠時間を聞くと、東京は7.3時間で最も短かった。最も長いのはパリで8.9時間、次がストックホルムの8.3時間となっている。ニューヨークは7.9時間、ロンドンは7.7時間だった。

睡眠への満足度を尋ねると、「不満足」("やや不満"+"全く不満")と答えた人が最も多かったのは日本で47%だった。満足度が最も高いのはロンドンで75%の人が満足している。

「寝室」で眠る人が最も少ないのは東京

睡眠環境の調査では、「あなたのここ1年以内の生活で、最も「睡眠」をとることのある場所(部屋)を選択してください」という質問をした。東京以外の4都市では、「『寝室』専用の部屋」で寝ている人が約9割だったのに対し、東京では74.0%の人が「『寝室』専用の部屋」、17.8%の人が「書斎など、あなたご自身が主に使う部屋」と回答している。

また、ふだん誰と一緒に(同じ部屋・空間で)睡眠を取ることが多いかを聞くと、東京では「お一人で」が最も多く57.8%だった。次が「配偶者/パートナーの方と二人で」の20.9%となっている。一方、東京以外の4都市では、40%以上の人が「配偶者/パートナーの方と二人で」と回答しており、「お一人で」は40%前後だった。

寝具について聞くと「快適な睡眠のために寝室のインテリアをコーディネートしている」人は、ロンドンが最も多く29.1%、東京が最も少なく4.9%だった。そのほかに、パリが26.9%、ニューヨークが26.0%、ストックホルムが13.5%となっている。

眠りに関連した商品を強化

10日に行われた「眠りの先進国サミット」には、イケア・ジャパンのマーケティングマネージャーであるサリ・ホロパイネン氏が登壇し、同調査の結果を発表。睡眠満足度や日中の暮らしに感じる満足度で東京が最下位であったことを受け、同社は日本を"睡眠後進国"と提議した。

「めざせ、眠りの先進国」キャンペーンでは、今後、日本で眠りに関連した商品の展開を強化することで、"眠りの先進国"を目指すという。日本の6ストア内のベッドルームエリアを一新し、眠りと寝具に関するエキスパートの"ぐっすりアテンダント"を配置する。

実際、日本では同社のベッドルームファニシングの売り上げが全売り上げの30%であるのに対し、日本より睡眠満足度が高かったイギリスでは51%、アメリカ合衆国では47%、フランスでは52%、スウェーデンでは52%、ドイツでは48%となっている。

サリ・ホロパイネン氏

ベッドルームファニシングの売り上げ比較

また、同社が1951年から60年以上、寝室に関わる製品を提供していたことを踏まえ、「寝室は一日の終わりであり、一日の始まりでもあります」と、同社が寝室を重要視する理由を説明した。

寝室のモデルやマットレスも展示されていた