日産自動車はこのほど、今月末から米国・ニューヨーク市で次世代イエローキャブとして稼働を開始する「NV200 ニューヨーク市タクシー」の量産使用車を、日本で初公開した。一般公開に先立ち実施された特別発表会には、F1ワールドチャンピオンのセバスチャン・ベッテル選手も駆けつけた。
特別発表会が行われたのは松屋銀座本店(東京・銀座)で、12年ぶりのグランドリニューアルを果たしたばかり。ニューヨークのファッションブランドや食品をクローズアップする「ニューヨークウィーク」の開催に合わせ、同店1階にて、「NV200 ニューヨーク市タクシー」の実車が展示されることになった。
特別発表会では、日産自動車副社長の片桐隆夫氏が、「日産は5年前まで、銀座に長い間本社を構えていた。銀座4丁目には日産ギャラリーもある。松屋銀座とイベントが開催できるのはたいへんな喜び」と、銀座との"縁"を語った。
「NV200 ニューヨーク市タクシー」とは、世界40カ国以上で販売される日産の小型商用車「NV200」をベースに、ニューヨーク市やタクシー会社、ドライバー、利用客などの意見を反映させたタクシー用モデル。ニューヨーク市による2年以上に及ぶ選考過程を経て、2011年に次世代タクシーとして選定されたという。「誰にとっても快適、安全で便利なタクシー。このクルマをタクシーの標準形として広めていきたい」と片桐氏。他の地域への展開など、今後の展望についても言及していた。
日産自動車はインフィニティレッドブルレーシングF1チームへ小型商用車を提供しており、その縁で、同チームのベッテル選手が発表会に登場した。
ベッテル選手は日産のサポートについて、「本当に力強いパートナー」と感謝。今週末に開催されるF1日本グランプリに向けて、「ここまで4連勝できているので、ぜひ鈴鹿で5連勝を勝ち取りたい」とコメントした。「NV200 ニューヨーク市タクシー」について質問されると、「現地で乗ってみたい」と回答。フォトセッションでは、自ら率先して運転席や後部座席に乗り込む場面もあった。
松屋銀座の「NV200 ニューヨーク市タクシー」一般公開は15日まで行われる予定。