JR北海道はこのほど、ATSなどが作動した際に自動で非常ブレーキがかからない状態のまま車両1両が走行していた件について、事実関係を発表した。
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キハ183系を使用する特急「オホーツク」 |
同社の発表によれば、事実が判明したのは10月7日16時30分頃。苗穂運転所で3カ月に一度の検査を実施していたところ、特急「オホーツク」(札幌～網走間)に使用されるキハ183-211号の「電磁給排弁非常吐出締切コック」が閉じているのが見つかったという。
このコックは通常開いているべきもので、閉じていたことにより、ATS(自動列車停止装置)やEB装置(緊急列車停止装置)、TE装置(緊急列車防護装置)が作動しても自動で非常ブレーキがかからない状態になっていた。最大で、前回の検査が行われた3カ月前からそのままの状態だった可能性があるという。コックが閉じていた原因は現在調査中としている。
同社はこの事象を受けて、当該車両と同じブレーキ構造を持つ車両の緊急点検を実施。8日未明までに、対象となったすべての車両について以上がないことを確認した。なお、JR北海道は今月4日付で、国土交通省より緊急の改善指示を受けたばかり。国土交通省では今月12日まで、同社への追加の特別保安監査を実施している。
