ソニーは10月9日、4Kでの表示に対応するホームシアタープロジェクター「VPL-VW1100ES」「VPL-VW500ES」を発表した。発売はVPL-VW1100ESが12月5日で、VPL-VW500ESは11月15日。希望小売価格はVPL-VW1100ESが1,785,000円、VPL-VW500ESが840,000円となっている。

「VPL-VW1100ES」

「VPL-VW500ES」

ソニー製の家庭用4K対応プロジェクターとして、2011年10月発表の「VPL-VW1000ES」に続く第二弾製品。ソニー独自の「4K SXRD」パネル(4,096×2,160ドット)や、フルHD(1,920×1,080ドット)映像を4K信号に変換する「データベース型超解像処理LSI(リアリティークリエーション)」などの高画質技術を搭載する。

「データベース型超解像処理LSI」の4K変換イメージ

新たに4K/60p映像に対応したほか、「Mastered in 4K」モードや広い色再現領域の「トリルミナス ディスプレイ」などの高画質技術を搭載。「Mastered in 4K」モードは、フルHD素材でありながら、4K表示デバイス向けに収録された「Mastered in 4K」ブルーレイソフトを最適な状態で表示するためのモードだ。「Mastered in 4K」ブルーレイソフトは、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントにより提供されている。なお、4K/60pでの映像信号伝送を可能にするため、HDMIは最新規格であるバージョン2.0に対応した。

ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントの提供する「Mastered in 4K」ブルーレイソフトに最適化された「Mastered in 4K」モードを搭載する

VPL-VW1100ESは、4Kの高解像映像をより精細に投影できるよう専用設計の「ARC-F」レンズを搭載。レンズ枚数は業務用と同じく18枚となっており、フォーカス時に2つのレンズ群を可動させるフローティングフォーカス方式を採用している。これにより、画像周辺部、近距離投影、遠距離投影を問わず安定した結像が可能となった。また、専用のカラーフィルターを搭載し、デジタルシネマ上映システム業界標準化団体であるDCI(デジタルシネマ・イニシアティブ)が定める色域の再現を実現している。

一方のVPL-VW500ESは、非球面プラスチックレンズの採用など光学系を工夫することで、VPL-VW1000ES比で容積が約33%減、質量が約30%減というコンパクト化が実現した普及モデル。また、背面にあることが多い排気口が前面に設けられることで、壁に近付けて設置できるようになっている。そのほか、使用するうちに当初の設定とずれが生じる色バランスを補正する「オートキャリブレーション」機能の搭載、3Dメガネの通信方式に無線方式の採用などが行われ、運用面での便宜が考慮されている。

「オートキャリブレーション」機能のイメージ

主な仕様は次のとおり。投影サイズはいずれも60~300型で、輝度はVPL-VW1100ESが2,000lm(ルーメン)、VPL-VW500ESが1,700lm、ダイナミックコントラスト比はVPL-VW1100ESが1,000,000:1、VPL-VW500ESが200,000:1。接続インタフェースはHDMI入力×2系統、コンポーネント入力×1系統(VPL-VW1100ESのみ)、トリガー端子×2系統、リモート端子×1系統、LAN端子(100BASE-TX)×1基、IR IN端子、3D SYNC端子×1(VPL-VW1100ESのみ)となっている。使用時の消費電力はVPL-VW1100ESが480W、VPL-VW500ESが375W。サイズはVPL-VW1100ESがW520×D640×H200mm、VPL-VW500ESがW495.6×D463.6×H195.3mm、質量はVPL-VW1100ESが約20kg、VPL-VW500ESが約14kgだ。

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