最近、少子化が危惧されているものの、赤ちゃんを産みたい、と思う女性は決して少ないわけではない。しかし、ハードな仕事やストレスフルな環境にさらされがちな現代、妊娠したいと思ったら、自分の体のことを知ってパートナーと話し合い、出産するための用意をする必要がある。いわゆる「妊活」だ。

10月6日、働く女性とそのパートナー向けにイベント「いつかママに!働く女性のココロとカラダ磨き」が都内で開催された。会場では、妊娠のために知っておきたい女性の体の知識から不妊治療などについてのセミナーに加え、女性が自分の体調を理解していたわるためのアイテムやサービスを紹介。そんな中、ドコモ・ヘルスケアが提供するサービス「カラダのキモチ」が注目されていた。「カラダのキモチ」が妊娠したい女性に注目される理由とはいったいどんなものなのだろうか?

都内で行われた「いつかママに! 働く女性のココロとカラダ磨き」のセミナーの様子

基礎体温を10秒で測定、スマホですぐに記録とグラフ化が可能

「カラダのキモチ」とは、基礎体温の記録を元に女性の体調と健康管理を支援するドコモの女性ユーザー向けのサービスだ。婦人用体温計で測定した体温データをスマホに転送し、アプリで記録・分析することで女性のデリケートな体調をチェックするというもの。婦人用体温計を用いて排卵日を調べる法はもともとあったが、どうしても測定方法が普通の体温計に比べて面倒なうえ、記録を取ってグラフにするのに手間がかかるということで、続けていくことか難しかった。それが、「カラダのキモチ」では10秒で測定できて、スマホのNFC機能を使って測定データをパッと転送できるのだ。

「カラダのキモチ」は婦人用体温計とアプリのセットで使えるようになっている

簡単に基礎体温の測定や記録ができるということで、イベントの「カラダのキモチ」ブースには興味を持って説明を聞きに来た来場者が多かった

ドコモ・ヘルスケアの金岡秀信サービス企画本部長によると、6月1日のサービススタートから4ヵ月で24万契約に至っているという。始まってまだ時間が経っていないにも関わらず、それだけの女性に支持される理由はやはり手軽さからだろう。実際、イベントで出展された「カラダのキモチ」のブースでは、デモンストレーションを体験した女性から「自分で記入しなくていいのが便利」「朝の起き抜けで頭がボーッとしている時でも簡単に記録できるのがいい」「自動にグラフ化するのが楽だと思う」といった好評が聞かれた。妊活には必要だけど働く女性にとっては大変な基礎体温測定と記録がやさしくできて無理なく続けられる。妊娠に前向きな女性にとってはうれしいサービスだ。

イベントの「カラダのキモチ」ブースでは、興味を持つ女性に向けて実際のサービスのデモと説明が行われた

「カラダのキモチ」にたずさわるドコモ・ヘルスケアの金岡秀信サービス企画本部長

グラフ化されたデータから体調や体の異変を診断

しかし、ただ測定が簡単なだけが「カラダのキモチ」の良さではない。このサービスには、測定した体温データとユーザーが入力した月経日を使って、女性の体調をチェックする機能がある。基礎体温のグラフから体調のリズムが分かるのだが、自分でグラフをつけた上で体調を読み取るのはなかなか大変だ。しかし、「カラダのキモチ」では測定データを元にアプリが診断してくれ、自分の体がどんな周期にあるのかすぐに分かる。

さらに、独自のアルゴリズムで基礎体温のグラフから身体の不調を読み取ることもできるという。女性は基礎体温の高い時期と低い時期があり、専門家はこの時の温度の傾向で妊娠しやすさを診断するのだが、「カラダのキモチ」だとアプリでグラフをチェックし、女性ホルモンや排卵などに疑いがある時はアラート表示をしてくれるのだ。これは自分の体調が気になる女性にとって心強いだろう。

「カラダのキモチ」では体温データや天気、季節といった要素を元にユーザーの体調を診断し、きめ細やかなアドバイスを行なう。アドバイスは5000種類あるとのこと

グラフから身体の調子に問題があった時、お知らせがある時は画面左下の+マークが赤く表示される

安心の妊活のためには「ログ活」を行なうことが必要

これまで手間がかかって敷居が高いと言われてきた基礎体温の測定とグラフ化、さらにデータの読み取りが「カラダのキモチ」で簡単にできるようになった。朝のわずかな時間を使って、自分の体の調子をチェックできるというのは実は画期的なこと。人間の行動や体験をデジタルデータとして記録したものをライフログといい、中でも健康分野のライフログを活用することで長い目で見た自分の体調や健康上の問題もわかるのだ。

デジタルツールで様々なデータを記録するライフログは、「ログ活」という言葉で、定着しつつあるようだ。例えば、次のような調査結果が出ている。モバイル向けのコンテンツ配信などを行うエムティーアイが、スマホで自分の健康における記録を取って活用する「ログ活」についての調査を実施。全国の20~50代のスマホユーザーの約4割がヘルスログを行っており、特に30代女性(62%)と20代女性(46%)の記録率が高く、ログ内容では「体重」が最も多く49.3%、次いで「生理周期」が38.7%、「体脂肪率」が26.8%であることが分かった。

妊娠は多くの人が思っている以上にデリケートで、本人たちの意思は「産みたい」と思っても身体が気持ちについていかなくて悩むなんてことも少なくない。実は女性こそ将来の出産はもちろん、日々の健康管理のために「ログ活」を行なうことが必要だ。「カラダのキモチ」はサポートツールとして、女性のための大きな助けになるはずだ。興味のある方は、是非チェックしていただきたい。