出力関連

最後にDisplay周りを。Photo39は4K Monitorの普及の予測であるが、現在の2560×1440pixelのディスプレイと同程度以上の台数が2014年~2015年に登場するとしている(Photo39)。

Photo39:これはDisplaySearchによる予測による数字だそうである

4Kに関しては、解像度などで幾つかの種類があるが、Radeonではこれらを全てサポートするとしている(Photo40)。特にTiled Display(Photo41)の方式はVESA Display ID v1.3で正式にサポートされた方式であり、幾つかのTVは実際にこの方式をサポートする予定であるが、この場合でもRadeonではきちんと表示できる(Photo42)事が紹介された。

Photo40:4Kの場合、現状はPCモニタというよりTV向けの方が多数であり、それもあってType 2のものが利用されることになる

Photo41:実際にとりあえず3製品ほどがこれをサポートすることはもう確定している模様。今後はこれが主流になるかどうか、はまた別の問題

Photo42:Eyefinity Configurationを使う事でこれを自動認識するという話であった

またRadeon R7/R9シリーズは出力がDVI×2、HDMI、DisplayPortの4つで、このDisplayPortにHubを挟む事で最大6画面出力が可能になる(Photo43)というもので、この話そのものはRadeon HD 7970の時と変わらない(Photo44)が、大きく違うこととして実際にDisplayPort 1.2に対応したMST Hubが購入できること(Photo45)が説明された。

Photo43:DVI×2、HDMI、DisplayPort+MST Hubと全部使う事で最大6画面出力が可能になる

Photo44:こちらはRadeon HD 7970登場時のスライドより、こちらの場合にも、MST Hubを使えば3ポート、さらにDisplayPortのディジーチェーン3画面で、合計6画面が可能(というか、MST Hub×2でも、ディジーチェーン×2でもいいのだろうが)という話であった。んでDisplayPortのディジーチェーン接続はどこに消えたのだろう?いや、一応対応モニタも若干はあるのだが(例えばこれ)。

Photo45:Club-3DのCSV-53000 Multi Stream Transport(MST) Hub。同社の"Where to buy"ページによれば、国内だとドスパラとPC-onesで扱いがあることになっている。ちなみに米国Amazonだと原稿執筆時点で160.65米ドルだった

ということでまとめ

この発表と同時に、各AIBパートナーからも製品が投入されることになると思われる(Photo46)。レビューなども別途行われることになると思うが、基本的には表1で分かる通り、基本的には既存の製品とほとんど構成が変わらない分、性能面でも大きくは変わらないだろう。

Photo46:搭載製品の一例

ただ価格を下げた事で、従来の競合製品よりも一ランク下の製品と競う形になるわけで、おそらくNVIDIAも対抗上値下げあるいは新モデルを投入してくるのは必須と思われる。このあたりは年末あたりまでいろいろ影響しそうだ。

ということで残すはトップエンドのR9 290/290Xを残すのみとなった。現時点では発表日時などが不明な状態であり、早めの投入を期待したいところである。