かつてはよく待ち合わせに利用されていた駅の伝言板。今ではほとんど利用されることもなく、廃れていった文化のひとつだ。携帯電話が爆発的に普及して、世界は大きく変わった。今回は、マイナビニュース会員の男性400名に、携帯電話がなかった時代に苦労したエピソードを語ってもらった。
Q.携帯電話がなかった時代に、苦労したことといえば?
1位 待ち合わせ 43.1%
2位 緊急連絡 21.6%
3位 友人への連絡 19.4%
4位 好きな人への連絡 18.3%
5位 仕事上の連絡 5.7%
■待ち合わせ
・「駅で待ち合わせと言っても、人により待っている場所が異なっていて困った」(34歳/情報・IT/技術職)
・「出先で待ち合わせのとき、時間が変更になったのに、それを伝える手段がなくて困った」(36歳/金属・鉄鋼・化学/営業職)
・「入念に打ち合わせしないと会えない」(50歳以上/生保・損保/営業職)
・「予定の時間を過ぎても来ないと不安でした」(27歳/小売店/販売職・サービス系)
・「気になってた子とデートしたときに、電車遅延などで遅れそうになるとヒヤヒヤした」(35歳/金属・鉄鋼・化学/技術職)
・「来ないヤツがいる」(37歳/不動産/営業職)
■緊急連絡
・「待ち合わせ時に突発事故があると、連絡が困難……待ち合わせ先を喫茶店などにして呼び出しをしてもらうことが多かった」(50歳以上/情報・IT/技術職)
・「父親の母が亡くなったときに外出先の父親と連絡が取れず、家族で手分けして探した」(50歳以上/その他/その他)
・「打ち合わせ場所を忘れ、相手に連絡しようにも出かけた後で困った」(50歳以上/電機/技術職)
・「旅行がとにかく不安だった」(28歳/金融・証券/販売職・サービス系)
・「田舎で公衆電話がなく、民家で借りた」(39歳/通信/営業職)
・「メールがなかったので、連絡網で友人の家にいちいち電話をかけなければならないのが億劫(おっくう)だった」(31歳/機械・精密機器/事務系専門職)
■友人への連絡
・「ディズニーランドでグループからはぐれた友人を探し回ったこと」(23歳/その他/その他)
・「車2台の旅行ではぐれたとき」(24歳/情報・IT/技術職)
・「待ち合わせに遅刻した友人に、駅の伝言板にメッセージを残したけれど、結局は来なかったことがあった」(50歳以上/その他/その他)
・「ツーリング中、合流予定場所で合流ができず、行方不明に……その日は、50分以上捜したけど見つからず、やむなく帰宅して固定電話で電話した」(50歳以上/団体・公益法人・官公庁/専門職)
■好きな人への連絡
・「電話をすると必ず彼女の父親が出て、話しづらかった」(50歳以上/機械・精密機器/技術職)
・「中学生のとき、携帯電話がなかったので、彼女の実家の固定電話に電話していました……向こうの家族としゃべるのは緊張するので嫌でした」(29歳/マスコミ・広告/クリエイティブ職)
・「恋人との待ち合わせ、緊急連絡は苦労した覚えがある……自宅留守電に入れて、10分おきに自分の留守電も確認、外から操作できるようになってから便利だと思ったっけ」(45歳/電力・ガス・石油/技術職)
・「好きな人が急に来られなくなっても、判断できないことがあった」(27歳/情報・IT/技術職)
・「恋人と時間を決めて、深夜にひそひそ電話をした」(50歳以上/学校・教育関連/事務系専門職)
・「かけようとしたとき、家族が電話を使用していたから」(50歳以上/電機/技術職)
・「遠距離恋愛(神戸と相模原)だったので、毎月の電話代が数万円になった」(50歳以上/情報・IT/技術職)
■仕事上の連絡
・「よくあることですが、仕事で連絡を取りたい同僚が行方不明に」(50歳以上/団体・公益法人・官公庁/技術職)
・「外出先で頻繁に公衆電話からアポを取っていたので、テレフォンカードが必須でした」(50歳以上/情報・IT/クリエイティブ職)
・「会社で外勤営業マンに連絡を取りたいときに取れない」(46歳/機械・精密機器/その他)
・「先方もこちらも出張中で、連絡に困った」(48歳/その他/事務系専門職)
■その他
・「携帯電話を買った当初はメールの返信に慣れず、友人とメールすることに非常に時間を食って大変だった」(23歳/その他/その他)
・「携帯がなかったころはなかったで、仕事、プライベートとも問題なくできていた」(46歳/建設・土木/技術職)
・「むしろ、拘束されず、都合がいいときに捕まえられず、良かった」(28歳/生保・損保/専門職)
■総評
携帯電話がなかった時代に大変だったこと、1位は女性編同様「待ち合わせ」だった。待ち合わせ場所が「駅」だけだと、近くにいるのに会えない、ということも多かったようだ。「集合が3時間遅れた」「5時間くらい探し回った」といった、今では信じられないような体験談も数多く寄せられた。中には「来ないヤツがいる」という回答も。約束をすっぽかしたら、今では携帯電話でどこまでも誠意を追及されてしまうだろう。
2位は「緊急連絡」だった。何が起きてもいいように「待ち合わせを喫茶店にしていた」なんて用意周到な男性も。公衆電話がない田舎で、民家で電話を借りた、というレアなエピソードも寄せられた。3位は「友人への連絡」。遊びに行くときの待ち合わせや、出かけた先で別行動したときなどに、携帯がないとハプニングが起こりやすかったよう。時間通りに来ないと置いてけぼりも珍しくなかった時代だ。集合には、「駅の伝言板を利用していた」なんて回答もあった。懐かしい。
4位は「好きな人への連絡」がランクイン。彼女の家に電話をかけたが、お父さんが出て切られたり、取り次いでもらえなかったりした、という話が目立った。「父親に取り次いでもらえるかどうかの緊張感を、今の子たちは知るべきだと思う」という意見は一理ある!? また、長電話ができなかった、遠距離恋愛で通話料が何万円にもなった、というのも確かに一昔前の話になった。夜、こっそり家を抜け出して公衆電話から彼氏に電話する女子高生も、今では見られなくなったものだ。
5位は「仕事上の連絡」。40代50代の方から、かつての苦労話が寄せられた。出先からの連絡や営業さんへの連絡など、携帯がなかった時代はさぞ大変だっただろう。いつでもどこでも居場所を把握できるのは、仕事では大いに助かる。携帯があって本当に良かった!
携帯は確かに便利だが、意外に「なかったらなかったで、困らなかった」なんて声や「拘束されず、むしろ良かった」という自由を愛する男性からの意見もあった。携帯があるために、すぐ連絡が取れないとイライラしてしまったり、待つことができなくなったりするなど、要らぬストレスが生じている部分もあるかもしれない。
調査時期:2013年9月20日~2013年9月25日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:男性400名
調査方法:インターネットログイン式アンケート