米AMDは7日(現地時間)、同社の次世代グラフィックカード「Radeon R9」シリーズならびに、「Radeon R7」シリーズ5製品に関するスペックを公開した。また、これに合わせてAMD本社よりプロダクトマネージャー Simon Ng氏とPRマネージャー Robert Hallock氏が来日し、報道陣向けの説明会を行った。
PRマネージャー Robert Hallock氏 |
プロダクトマネージャー Simon Ng氏 |
「Radeon R9」シリーズならびに、「Radeon R7」シリーズに関しては、2013年9月25日に米国ハワイで行われた「AMD GPU14 TECH DAY」にて製品ラインナップを発表していたが、詳細なスペックなどは明かされていなかった。今回、ハイエンドモデルRadeon R9 290X/R9 290を除く5製品のスペックを公開した。
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「Radeon R9」シリーズと「Radeon R7」シリーズでは、DirectX 11.2をサポートに加えて、高解像度ディスプレイ、新しい3D描画API「MANTLE」への対応、さらに一部モデルでオーディオ用アクセラレータ「TrueAudio」を搭載する。
今回仕様が明らかになったいずれの製品も既存のRadeon 7000シリーズでも採用されているGCNアーキテクチャをベースとした製品で、スペックも既存製品に近いが、Hallock氏によると「それぞれの価格帯に向けて新たに設計されたもの」だという。
"ゲーマーのスウィートスポット"を狙う「R9 280X」「R9 270X」
「R9 280X」「R9 270X」はそれぞれ299米ドル、199米ドルという「ゲーマーのスウィートスポットにマッチした製品群」(Ng氏)という位置付けで、「R9 280X」は2,560×1,440ドットでのゲームプレイや、Battlefield 4といった負荷の高いゲームに向けた製品としている。一方の「R9 270X」は1,920×1,080ドットのフルHD解像度、高品質の表示設定で快適なゲームプレイが可能だという。
スペックは以下の通りで、「R9 270X」は2GBメモリ搭載モデルと4GBメモリ搭載モデルを用意する(4GBメモリモデルは229米ドル)。
150米ドル以下の市場を狙う「R7」シリーズ
Ng氏によると、全世界で50億枚のグラフィックスカードが販売されているが、そのうちの90%は150米ドル以下の製品だという。このマーケットをターゲットとするのが「R7」シリーズだ。
ミドルレンジに位置付けられる「R7 260X」は139米ドル、ローエンドのR7 250とR7 240はそれぞれ89米ドルといった値付けとなっている。R7 250とR7 240に関しては「OEM向けに提供していた製品をベースとしている」(Hallock氏)という。スペックは以下の通り。
GIGABYTEやASUS、MSI、SAPPHIREなどのメーカーから、「Radeon R9」シリーズならびに、「Radeon R7」シリーズを搭載したグラフィックスカードが市場に投入される予定だ。