月刊誌「歴史街道」は7月25日~9月5日の間、1,215人の男女を対象に、ハガキ及びインターネットにてアンケート調査「次に「世界文化遺産」になってもらいたい国内候補は?」を実施した。
1位は再起を期すべく「武家の古都・鎌倉」
1位は「武家の古都・鎌倉」(203票)という結果になった。鎌倉は、今年4月に世界遺産委員会諮問(しもん)機関のイコモス(国際記念物遺跡会議)から、「社寺等で証明される武家の精神的・文化的な側面は評価されるものの、それ以外は物的証拠が不十分」との勧告がなされ、推薦が取り下げられている。
2位には「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」(155票)、3位は「平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―(拡張)」(144票)となった。
11位には、「国立西洋美術館」がランクイン。同館についてはフランス政府などが中心となり、近代建築の巨匠ル・コルビュジエが設計した代表的な作品も、一括して世界遺産リストに登録することを目指している。日本も6カ国の共同推薦に名を連ねている。
12位となったのは、「宗像・沖ノ島と関連遺産群」。宗像大社の沖津宮が鎮座(ちんざ)する沖ノ島は、島全体がご神体とされる重要な信仰の地となっている。発掘調査で出土した8万点の祭祀遺物が国宝指定を受け、「海の正倉院」とも呼ばれている。
なお、9月17日にユネスコへの推薦が決定した「明治日本の産業革命遺産―九州・山口と関連地域」は、同アンケートが9月5日の時点で締め切られていたこともあり、第10位という結果になった。