10月5日まで千葉・幕張メッセで開催中のIT・エレクトロニクス展「CREATEC JAPAN」において、富士通ブースでは、先進技術を活用した次世代ユーザーインタフェース「FingerLink」、ドライバーを見守る「眠気検知技術」の2つが展示されている。

FingerLink

FingerLinkは、同社が開発した次世代ユーザーインタフェース。高度な座標認識機能を備えており、本体から投写した画面に直接触れることで様々な操作が行える。座標認識には本体の上部に取り付けられた2つのカメラを利用。パソコン不要で情報サービスが受けられる新しいユーザーインタフェースとして、2014年度の実用化を目指す。

FingerLink 試作機

上部のカメラで座標を認識する

今回の展示ではデモとして、欲しい記事を指でなぞるだけで切り抜ける「簡単スクラップ」、キーワードをタップすると関連情報が表示される「お好みパンフレット」、手書きのメモと電子情報を組み合わせた「ブレスト支援」の3つの利用シーンを紹介している。

簡単スクラップ機能。投写した画面上に紙などを置き、切り取りたい部分をなぞるだけでデータ化できる

お好みパンフレット機能。事前にデータを入力することで、紙面上のキーワードを読み取れる

キーワードをタップすると、関連情報が表示される

先ほどと同じ関連情報を地図上に表示

関連情報はデジタルデータのため、スマートフォンなどで持ち帰ることも可能

ブレスト支援機能。手書きのメモを簡単にデータ化できる

データ化したメモ書きは、投写した画面上でグルーピング可能

眠気検知技術

眠気検知技術は、長距離トラックやバスのドライバー向けに開発されたサービス。専用の機器で脈拍を読み取ることで、居眠り運転などの危険を事前に察知できるという。また既存の運行管理システムと組み合わせることで、利用者の眠気の進行レポートをまとめ、眠気が起きやすいスポットをまとめたハザードマップを作成できる。

眠気検知技術。脈拍を読み取り、眠気を検出することで、居眠り運転などを防止できる

今回の展示では、脈拍読み取り機器を耳に装着

脈拍はスマートフォンアプリで表示していた

運転ストレスを感じやすい場所をまとめたハザードマップを作成することで、危険性の高い場所を可視化できる

今回は専用の読み取り機とスマートフォンでデモを行ったが、今後はウェアラブル端末などとの連携も含めて、様々な方法を模索していくという

今回の展示では、脈拍読み取り用の機器を耳に取り付け、読み取った情報をスマートフォンで表示していた。同技術は2年後を目処に実用化を進めており、今後は読み取り機器の改良などを進めていくという。