MS&ADインシュアランスグループホールディングス(以下「MS&ADホールディングス」または「持株会社」)、三井住友海上火災保険(以下「三井住友海上」)、あいおいニッセイ同和損害保険(以下「あいおいニッセイ同和損保」)および三井住友海上あいおい生命保険(以下「三井住友海上あいおい生命」)は9月27日、MS&ADグループの持続的な成長と企業価値向上を図るべく、持株会社傘下の保険会社の再編について協議を行い、「機能別再編に関する合意書」を締結した。なお、同機能別再編については、関係当局の認可などを前提としている。
2010年4月のMS&ADグループ発足後、同社グループは、経営統合の第一段階として、あいおい損害保険とニッセイ同和損害保険の合併、三井住友海上きらめき生命保険とあいおい生命保険の合併、シェアードサービスの統合などを進め、グループ経営の効率化を図ってきたという。また、現中期経営計画「MS&ADニューフロンティア2013」における最大の課題である三井住友海上およびあいおいニッセイ同和損保(以下「中核損保2社」)間のシステム統合についても、4か年計画の最終年度である10月の本格稼動に向け、着実に準備を進めているとしている。
同社グループは、第2ステージとして2014年度から開始する次期中期経営計画を策定しているが、少子高齢化による市場の縮小、近年の大規模自然災害の続発などによる厳しい事業環境の認識のもと、顧客ニーズや販売方法の多様化、国内外における規制環境の変化等にスピード感を持って的確に対応すべく、経営統合の第二段階として、持株会社傘下の保険会社を機能別に再編することとしたとしている。
MS&ADグループの持続的な成長と企業価値の向上
- 本機能別再編を実施することにより、次の目的を実現させ、MS&ADグループの持続的な成長と企業価値の向上を図ることを目指す
(1) MS&ADグループ全体の「成長」と「効率化」の実現
(2) 多様化する顧客のニーズへの対応の強化
(3) 持株会社を中心としたガバナンス体制の強化
中核損保2社の事業コンセプトの明確化
- 中核損保2社の事業コンセプトを次のとおり明確化することにより、グループ内に特色ある損害保険会社を複数有することのメリットを追求し、顧客からの支持・満足度向上を実現し、国内No.1損保グループの地位を確固たるものとすることを目指す
(1) 三井住友海上は、総合力を発揮し他社優位性のある商品・サービスを提供し、国内外を問わずグローバルな保険・金融サービス事業を展開する
(2)あいおいニッセイ同和損保は、独自の強みであるトヨタグループ・日本生命グループというパートナーとの関係を強化し特長を活かすとともに、他社優位性のある商品・サービスを提供し、地域密着営業を展開する。なお、海外においては引き続きトヨタディーラーを通じたリテール事業を中心に展開する
第三分野長期契約の一元化
- 成長分野と位置づける第三分野の長期契約について、三井住友海上あいおい生命に商品供給機能を一元化することにより、顧客対応レベルをより向上させるとともに経営資源の集中によって効率的なオペレーションを実現させ、グループ全体での総合力を発揮し、顧客満足度・成長力・収益力において損保系生保No.1の地位を獲得することを目指す