日本銀行は1日、第158回全国企業短期経済観測調査(短観)の結果を発表した。それによると、業況判断指数(DI:景況感「良い」から「悪い」を引いた割合)は大企業製造業で前回比8ポイント上昇のプラス12となった。改善は3期連続で、リーマンショック前の2007年12月調査(プラス19)以来の高水準となった。

大企業非製造業の業況判断DIはプラス14で、こちらも前回から2ポイント上昇した。

業況判断の選択肢別社数構成比(出典:日本銀行Webサイト)

中堅企業について見ると、製造業の業況判断DIは前回比4ポイント上昇の0、非製造業の業況判断DIは同1ポイント上昇のプラス8となった。

中小企業は、製造業の業況判断DIが前回比5ポイント改善のマイナス9、非製造業の業況判断DIが同3ポイント改善のマイナス1。ともに前回から改善しているものの、依然マイナス圏にとどまっている。

全規模全産業の業況判断DIは前回比4ポイント改善のプラス2で、2007年12月調査以来のプラスとなった。

一方、3カ月後(12月まで)の見通しを見た場合、大企業製造業は今回比1ポイント低下のプラス11、非製造業は今回と同水準のプラス14。中堅企業製造業は同2ポイント上昇のプラス2、非製造業は同1ポイント低下のプラス7。中小企業製造業は同4ポイント改善のマイナス5、非製造業は同1ポイント低下のマイナス2と予想。先行きについては全体的に慎重な見方であることがうかがえる。

2013年度の設備投資計画(土地投資額を含む、ソフトウェア投資額は除く)について見ると、大企業は製造業が前年度比6.6%増(前回比0.1ポイント減)、非製造業が同4.4%増(同0.5ポイント減)、全産業が同5.1%増(同0.3ポイント減)となり、いずれも前回から下方修正された。

中堅企業については、製造業が前年度比1.9%増(前回比0.4ポイント増)、非製造業が同2.5%減(同3.2ポイント増)、全産業が同0.9%減(同2.1ポイント増)と、いずれも前回から上方修正された。

中小企業については、製造業が前年度比14.2%増(前回比3.4ポイント増)、非製造業が同8.0%減(同11.0ポイント増)、全産業が同0.7%減(同8.0ポイント増)と、こちらもすべて上方修正された。

調査期間は2013年8月27日~9月30日。有効回答数は、大企業が2,290社、中堅企業が2,882社、中小企業が5,376社の計1万548社。