東芝は9月24日、次世代のコンテンツ保護技術「SeeQVault(シー・キュー・ボルト)」規格に準拠したmicroSDHCメモリーカードを発表した。メモリ容量が16GBの「THNSS032GAB4L3(LB8」と32GBの「THNSS016GAB4L2(LB8」の2種類がラインナップされる。発売は10月下旬。価格はオープンで、推定市場価格は、16GBモデルが4,500円前後で、32GBモデルが8,000円前後。
SeeQVault規格は、東芝、パナソニック、サムスン電子、ソニーの4社が共同開発した次世代著作権保護技術。2013年2月25日より、NSM Initiatives LLCから技術ライセンスが開始されている。SeeQVault規格に準拠したmicroSDHCメモリーカードは、本製品が世界初。
従来のSDメモリーカードでデジタル放送を録画した場合、録画した機器で再生を行う場合を除いては、SD画質のみでしか保存ができなかった。SeeQVault技術を使用することで、SDメモリーカードにも、デジタル放送のフルHDでの録画・保存が可能になる。
デジタルチューナーを搭載したレコーダーがSeeQVault規格に準拠したSDカードスロットを装備している場合、SeeQVaultに対応したメディアには、コンテンツをオリジナルの解像度で保存することができる。記録されたメディアは、SeeQVault規格に対応したSDカードスロットを持つスマートフォンやタブレットなどで、オリジナルの解像度で再生することが可能だ。なお、現在はまだ対応機器が出揃っていない状況だが、10月1日より幕張メッセで開催されるCEATEC JAPANのNSM Initiatives LLCのブースで、タブレット端末を使用したデモが行われる予定だ。
最大書き込み速度は20MB/Sで、最大読み込み速度は40MB/S。スピードクラスはUHS Speed Class 1だ。また、SDメモリカード規格はVer.4.1で、この"4.1"というバージョンは、SeeQVault規格への対応と、SeeQVault規格に対応していない機器でも通常のSDカードとして使用できることを表している。