ヤマトホールディングスは9月20日、日本最大級の総合物流ターミナル「羽田クロノゲート」を竣工した。同施設は近年のeコマース市場の拡大、取引先や生産拠点の分散化・海外展開などに伴う物流のボーダレス化に対する、「より速く・より安心に・より安く荷物を配送してほしい」というニーズに応えるために生まれたもの。
従来の「倉庫」ではなく常に物が流れ続け、流れる過程で「医療機器の洗浄・メンテナンス機能」や「オンデマンド印刷機能」などによる付加価値を得ていき、国内だけでなくアジアともシームレスにつながっていくという。「止めない物流」を実現させるため、24時間365日稼働し続ける。
地域共生のための施設も
東京ドーム4個分となる施設内にはホールディングス内の13社が入居するだけでなく、地域貢献ゾーンとして「和の里パーク」を併設。障碍者の雇用と自立を支援する「スワンカフェ・ベーカリー」や、地域の人々が利用できる託児所、体育館、里山を模した広場などを配置している。また、災害時の避難場所としても活用できるという。
9月20日に行われた竣工式では同社 代表取締役会長 瀬戸薫氏が登壇。「羽田クロノゲートを中心に、大きな和となりたい」と語ったほか、来賓として東京都知事 猪瀬直樹氏、東芝 取締役 代表執行役社長 田中久雄氏、ANAホールディングス 代表取締役社長 伊東信一郎氏らが登場。さらに同社CMでセールスドライバーに扮するタレントグループ TOKIOが現れ、同社 代表取締役社長 社長執行役員 木川眞氏、ヤマト運輸 代表取締役社長 社長執行役員 山内雅喜氏と共にトークセッションを繰り広げた。
セールスドライバーの憧れはTOKIO
メンバーの長瀬智也さんが「1日にどれくらいのトラックが行き来するのですか?」と質問すると、山内社長は「2,000台車が行き来します」と回答。また松岡昌宏さんは1日の処理数が60万個だと知って驚きの声をあげた。国分太一さんが「医療機器の洗浄・メンテナンス」機能について触れ、他に特殊な施設はないかと質問すると、木川社長は「例えば国分さんがカメラを買ったときに、羽田クロノゲートで名前を刻印するなどの価値を付けることができます。ただの倉庫ではない、覚えきれないくらいの機能でいっぱいの場所にしたいと思います」と意気込みを語った。
山口達也さんが地域貢献施設について聞くと、木川社長は「もっと緑が増えて、ホタルが住める場所にしたい」という夢を披露。最後に城島茂さんが「セールスドライバーの仕事が変わるのですか?」と聞けば、「TOKIOの皆さんは全国の社員の憧れなんですよ! ああいうかっこいいセールスドライバーになりたいとみんな言っています!」と山内社長。「スピードアップなどの付加価値は増えますが、荷物だけでなく想いを届けるという大事な部分は変わりません!」と熱く答えていた。