「東京ゲームショウ2013」の初日となる19日、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)ブースにて『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』(MGSV)のステージイベントが開催され、実機を用いた最新のゲームプレイ映像が公開された。
『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』は、PS4、PS3、Xbox 360、Xbox One用ソフトで、同シリーズ初のオープンワールドのシステムを取り入れたステルスアクションゲーム。2012年8月に行われた「METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY」では、本作のプロローグにあたる『METAL GEAR SOLID GROUND ZEROES』の名でトレーラーが公開され、その美麗なグラフィックは大きな話題となった。
ステージには、コナミデジタルエンタテインメント執行役員(EVP)であり、小島プロダクションの小島秀夫監督、『MGS』シリーズでレイジング・レイブンやストレンジラブを演じた女優の菊地由美、司会進行を務めるDJ・森一丁の3人が登場。小島監督は、本作『THE PHANTOM PAIN』のプロローグあたる「GROUND ZEROES」ステージを用いて、ミッションクリアまでのデモを披露した。
この「GROUND ZEROES」は、昨年「METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY」でも披露されたが、今回はライティングやモデルを向上させたバージョンとなる。臨場感抜群のステージで、ミッションの最後まで体験することができた。また、小島監督は、本ステージでは天候は変化しないが、本編では天候も時間もリアルタイムに変化すると説明した。
「GROUND ZEROES」のミッションは、米軍収容施設に囚われているマザーベースの一員「チコ」と、重要人物「パス」を救出することが目的。まず、スネークが旧収容区画に向かい、双眼鏡を敵兵に向けると「マーキング」される。本作では、双眼鏡で敵兵を発見することで自動的にマーキングされ、敵兵の距離なども表示される便利な機能となる。もちろん複数の敵・味方も色分けされるため、周囲を索敵する重要性も増す。また、双眼鏡に備わった指向性マイクは、人物に向けることで性能が上がり、会話がハッキリ聞こえるようになるという。
移動に関しては、ジープから戦車にいたるまで、敵が使用する乗り物はすべて使用可能。もちろん、物音を立てたり、ライトをつけたり――目立つ行動を起こせば、敵に発見される可能性は高まる。また、敵兵は常にバディー(2人1組)で行動することが多く、排除する場合、2人を一気に倒すことが最善。デモプレイでは、1人の敵兵を拘束して脅し、もう1人の敵兵を「こっちだ」と呼び出して催眠銃で仕留め、拘束している兵をCQC(Close Quarters Combat:近接格闘)で気絶させていた。そのほかピッキングによる開錠も可能だが、開錠の際に音を立ててしまうため、気をつける必要がある。
その後、双眼鏡を見渡して「チコ」らしき人物を発見し、ステータス画面から味方のヘリの応援を要請。ヘリまで担いで移動することになる。途中では敵兵に見つかり、ヘリが攻撃されるアクシデントに見舞われるが、なんとか乗り込んで脱出に成功することができたようだ。ちなみにヘリは撃墜される場合もあり、ヘリが安全な場所に移動するまでは、ヘリの上から敵を排除しなければならない。
と、ここでトランシーバーから「ん? チコ……じゃない! お前、誰だ!?」とのメッセージが。実はTGSバージョンでは、チコの偽者が配置されており、本物のチコの救出は製品版のお楽しみとなる。
プレイの一部始終を見ていた菊地は「これまでオープンワールドはどこから手をつけたらいいかわからなかったが、『MGSV』では、しっかり自分ならではの作戦を立ててプレイできそう。早くプレイしたい」と期待を寄せていた。そして、小島監督は「オープンワールドを採用することで心配している人もいるかと思いますが、意外と『メタルギア』しています。ミッションも明確で、スニークアクションという『MGS』らしさを残しつつ、新たな要素を追加しています」と自信を覗かせた。
さらに小島監督は「この『GROUND ZEROES』はあくまでプロローグ。この後、ものすごい事件が起こり、9年後にスネークが目覚めたら、なんだか片手がなかったり……する。で、ここから本当のミッションが始まります」と、衝撃的なカミングアウトをして、本イベントは終了。なお、『THE PHANTOM PAIN』の気になる発売時期だが、小島監督は「ボリューム満点のゲームなので、なかなか完成しません」と、完成までにはまだまだ時間がかかることを告白していた。
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