財務省は19日、2013年8月分の貿易統計(速報)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は9,603億円の赤字となり、比較可能な1979年以降、8月としては過去最大の赤字額となった。赤字は14カ月連続で、過去最長の1979年7月~1980年8月に並んだ。
輸出額は、前年同月比14.7%増の5兆7,837億円で、6カ月連続の増加。品目別では、自動車が同21.0%増、有機化合物が同62.7%増、鉱物性燃料が同42.9%増などとなった。
輸入額は、前年同月比16.0%増の6兆7,440億円で、10カ月連続の増加。品目別では、原粗油が同27.2%増、半導体等電子部品が同44.1%増、衣類・同付属品が同21.4%増などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同月比20.6%増の1兆695億円、輸入額が同14.0%増の5,742億円で、4,953億円の黒字。黒字は8カ月連続の増加となった。輸出品目では、自動車が同35.8%増、自動車の部分品が同19.8%増、有機化合物が同62.0%増。輸入品目では、航空機類が同31.5%増、液化石油ガスが同346.8%増、原動機が同34.2%増となった。
対EUは、輸出額が前年同月比18.0%増の5,645億円、輸入額が同11.2%増の6,383億円で、738億円の赤字。赤字は8カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同32.0%増、鉱物性燃料が同2925.7%増。輸入品目では、医薬品が同17.2%増、航空機類が同164.1%増、木材が同111.1%増となった一方、有機化合物は同35.1%減少した。
対アジアは、輸出額が前年同月比13.5%増の3兆2,212億円、輸入額が同15.3%増の2兆9,198億円で、3,014億円の黒字。黒字は7カ月連続となる。輸出品目では、有機化合物が同62.6%増、半導体等電子部品が同12.7%増となったのに対し、金属加工機械は同37.5%減少。輸入品目では、半導体等電子部品が同46.0%増、衣類・同付属品が同21.2%増、液化天然ガスが同13.5%増加した。
対中国は、輸出額が前年同月比15.8%増の1兆1,190億円、輸入額が同17.6%増の1兆4,231億円で、3,041億円の赤字。赤字は18カ月連続となる。輸出品目では、有機化合物が同103.7%増、科学光学機器が同31.4%増となった一方、金属加工機械は同51.7%減少。輸入品目では、衣類・同付属品が同17.4%減、半導体等電子部品が同101.8%減となった。